動議は賛成少数で否決された(西東京市議会本会議)

 西東京市議会(稲垣裕二議長)の第4回定例会(12月議会)最終日の12月21日、本会議の終盤になって、前日退任した前田哲前教育長の「パワハラ疑惑」問題を調査する特別委員会(地方自治法第100条)設置の動議が提出された。討論、採決の結果、賛成少数で否決された。一般質問で指摘された「疑惑」の事実関係は議会で明らかにされることなく閉会した。今後は市の内部調査に委ねられる。

 

西東京市教育委員会の臨時会

西東京市教育員会は12月19日午前10時過ぎから保谷庁舎別棟会議室で臨時会を開き、前田哲教育長が申し出ていた辞職に対し、4人の委員全員が同意した。教育長の辞職は丸山浩一市長の同意によって正式に成立する。

前田哲教育長(2016年6月)

 西東京市の前田とおる教育長は12月16日(金)、丸山浩一市長と市教育委員会に辞表を提出した。市教委は週明けの19日(月)に臨時会を開き、辞表の扱いを話し合う。8日の市議会で教育長の「パワハラ疑惑」が指摘されていた。前田教育長は東京都教育庁地域教育支援部長を経て、2015年7月から西東京市教育長を務め、任期は2018年6月30日までだった。

第4回定例会初日(12月2日、本会議場)

 西東京市議会第4回定例会の一般質問で12月8日、保谷七緒美なおみ氏(自民党)が前田とおる教育長を相手に「パワハラ疑惑がある」などと20分余り集中的に質し、「今後どうされるかはご自身で判断していただきたい」と述べた。しかし具体的な事実は提示されかったため、他の議員から「事実関係の調査を求める」議事進行の発言が出たが、その場では取り上げられなかった。

 西東京市議会の建設環境委員会が[2016年]9月20日開かれた。途中閉会した12日の議論を引き続ぎ、台風9号の大雨による災害対応をめぐってこの日は午前10時30分から午後8時前まで、ほぼ9時間半にわたる長丁場の「所管事務調査」が続いた。夕方、求めに応じて出席した丸山浩一市長は「謙虚に反省して今後の対応を検討する」と述べ、今回の災害対応が万全ではなかったことを認めた。翌21日の予算特別委員会の質疑も補足して、今回の遣り取りを追ってみた。(写真は、避難勧告が出たマンション(右上)。手前は石神井川)

 西東京市立上向台小学校(写真)の大規模改造事業が、国の交付金不採択によって宙に浮いている。[2016年]6月9日に開かれた西東京市議会の一般質問で明らかになった。今後、東京都の26市で構成する東京都市教育長会や市長会とともに、採択に向けて国へ働きかけるという。

 西東京市議会[2016年]第2回定例会が6月3日(金)から開かれた。この日の本会議で、教員の喫煙によって保谷中学校(大橋亮介校長)で起きた「ぼや火災」に関して、前田哲教育長が経過と対応を報告。「市民や議会に多大なご心配をかけた」などと陳謝した。