1948(昭和23)年5月、東京都立小平霊園が開園した。小平霊園は8つの都立霊園(青山、雑司ケ谷、谷中、染井、多磨、八柱、小平、八王子)のうち7番目、戦後初めてできた比較的新しい墓所だった。宗旨宗派を問わず、さまざまな形態のお墓がそろった公園型の霊園である。

 1948(昭和23)年3月、学制改革に伴って北多摩郡小平村(現小平市)に女子大学「津田塾大学」が設立され、英文学科に49人が入学した。翌年には数学科が増設され、2学科からなる学芸学部となった。以後、津田塾大学は「私立女子大の最高峰」として英文学や国際関係学の分野をはじめ各界で活躍する卒業生を多数輩出し、女性の地位向上と社会進出に大きく貢献する。

 終戦直後、街には戦災孤児があふれていた。救済の手を差し伸べたのはほとんどが民間施設、なかでもキリスト教関係者が果たした役割は大きかった。  東京サレジオ学園は1946(昭和21)年、サレジオ修道会の神父が東京都練馬区の旧陸軍成増飛行場跡の兵舎を借りて園児3人とともに始まった。兵舎は米軍住宅地になるため、47年に現在の小平市上水南町にあった旧陸軍技術研究所跡地の払い下げを受けて移転。翌年には児童福祉法の施行により養護施設として認可を受けた。小中学校の設置も認可され、広大な敷地に子どもたちの生活の世話とともに学校教育も行う養護施設が誕生した。

 敗戦後、占領軍は軍務や宿舎のため各地の旧軍施設やホテルを次々接収したほか、将兵とその家族の娯楽・保養施設としてゴルフ場やテニスコートを差し押さえた。小金井公園に隣接する小平町(現小平市)の名門ゴルフ場「小金井カントリー倶楽部」(小金井CC)も1946(昭和21)年に完全接収され、会員は締め出されることになった。

 全国各地の地方新聞の元旦紙面を手に取って読むことができる「第43回ふるさとの新聞元旦号展」が小平市中央図書館で開かれている。地方紙を通じて列島各地の今を知ることができる新年恒例の企画だ。2月2日まで4館の市立図書館を巡回する。

 

 私たちが暮らす地域は戦後、どのような道をたどって現在に至っているのだろうか。連載企画「北多摩戦後クロニクル」は、北多摩北部(東村山・清瀬・東久留米・西東京・小平の5市)を中心とする地域の戦後の歩みをトピックごとにたどることで、地元を見つめ直し、東京郊外が映す戦後日本を点描する(毎週火曜掲載)。第1回は北多摩地域が第2次大戦時に経験した空襲を取り上げて戦後への導線としたい。(写真は、焼夷弾で消失した農家。1945年5月24日、現西東京市芝久保町。西東京市図書館所蔵)

 ロボットの可能性や魅力に体験を通して触れるイベント「ロクトロボットパーク」が多摩六都科学館(西東京市芝久保町)で開催されている(1月9日まで)。ロボットバトルやサッカーなどゲーム感覚で操縦したり、普段は座ったまま展示されているロボットが稼働したりするなど、訪れた親子は夢中になってロボットとの時間を過ごしている。(写真は、ロボットの仕組みに子どもたちは興味津々)

 富士山の上空に線状の雲が描く三角形が現れた。富士山と相似形をかたどっていて面白い。ついでに三角鉄塔も脇で引き立て役を務めている(写真は、11月25日午後4時25分、小平市鈴木町のマンション5階から)。

 小平市出身で2020年東京オリンピック体操・銅メダリストの村上茉愛さん(26)が小平市観光まちづくり大使に委嘱され、11月24日、市役所で小林洋子市長から委嘱状を手渡された。村上さんは「お世話になった小平の観光大使になってみたかったんです」と笑顔を見せた。(写真は、委嘱状を手にする村上茉愛さん(右)と小林洋子市長)

 来年4月に開催予定の小平市議選に向けて「今任期での議員活動実績を聞く」をテーマに、小平市議と市民が語り合う懇談会が10月29日午前、中央公民館で開かれた。全体のほぼ半数に当たる12人の市議が市民約30人と市の抱える課題について意見を交換した。

 小平市は10月28日、小林洋子市長が新型コロナウイルスに感染したと発表した。27日の日中まで通常通り勤務していたが、夕方に咳が出るなどの症状が出たため当日の予定をキャンセル。28日に抗原検査で陽性が判明した。発熱などの症状は出ていないという。

 小平市にあった合気柔術の道場跡に土地の提供からデザインまで市民主導でつくるユニークな公園計画が進んでいる。整備費を調達するために市が実施したクラウドファンディングには全国の門人や武術ファンたちから目標を超える寄付金が集まった。地域住民や門人たちは来年度完成予定の公園を「合気の聖地」にしたいと準備を進めている。(写真は日本庭園の趣を残す公園予定地。筆者撮影)

 刻一刻と表情を変える秋の夕焼けを半時間ほど見ていた(写真は10月11日午後5時15分、小平市鈴木町のマンションから)。時代を問わず、人はこの光景に心奪われて時を過ごしたんだろうなぁと思う。平安貴族は「いとおかし」と漏らし、言葉を持たない古代人は「うー」とうなったかもしれない。極楽浄土は西方にあると古人が信じたのもうなずける。

 10年後のわが子に向けて10年前に書かれた手紙を入れたタイムカプセルの開封式が10月1日、ルネこだいら(小平市民文化会館)前の「日本一丸ポスト」横で行われた。小平市制施行60周年記念事業の一つで、家族への大切な思いが詰まった手紙が親子に手渡された。

 新型コロナウイルス感染をめぐり、教育現場の行き過ぎた感染対策の緩和を求める小平市の市民団体の活動が全国規模に広がっている。今年2月、小平市議会で給食時の黙食やマスク会食の見直しなどを求める請願が全会一致で採択されたことを機に「全国有志子どもを思う会」が発足。子どもたちの実態調査に続き、全国の自治体に対する公開質問状の集計結果を受けて9月15日、コロナ禍におけるマスクや黙食の解除などを求める要望書を文部科学省と厚生労働省に送付した。