使ってみよう!介護保険 第1回田無病院市民講座
田無病院(西東京市緑町3丁目)の第1回市民講座「使ってみよう!介護保険」が[2015年]5月16日(土)午後、同病院1階外来棟の待合スペースで開かれた。介護保険と聞いても、健康で元気な人はなかなかピンとこない。知識だけでなく、介護が必要になったときどのようにしたら使えるか、実際的な方法が分かりやすく語られた。(写真は、介護保険の使い方を説明する高岡里佳さん。田無病院提供)
講師は同病院医療福祉連携部長の髙岡里佳さん。ケアマネジャーとして活動してきただけに話は具体的。クイズ形式でまず「介護保険は何歳から使えるか」と問いかけた。近所の住民ら出席者は首をかしげたり口ごもったり。やっと出た答えも60歳前後、65歳、40歳などまちまちだった。正解はまず、65歳以上(1号被保険者)なら、原因を問わず介護が必要と認定されたら利用できる。次に、40歳から65歳未満(2号被保険者)は、加齢による特定の疾病が原因で介護が必要と認定された場合は利用できる、だった。
「介護保険を利用できるのはどんな人」「保険料はどうやって納めるか」「介護認定を受けたら、その後はどうするの」などの質問が続く。曖昧だった知識が鮮明になり、必要な手続きと行動に結びつく1時間だった。
「介護保険サービスは万能ではありません。自分らしく暮らすための『最小限』のサービスです。出来ることは自分でやりましょう。介護保険制度は今年も変わり、複雑になって分かりにくい。でも必要になったらスムーズに使えるよう、私たち(専門職)も市民も一緒にこの制度を育てていきたい」と話していた。
同病院は中島航空金属(中島飛行機)の付属病院だったが、戦後に独立。いまは急性期のほか、慢性期や在宅の医療にも力を入れ、地域包括支援センターや特別養護老人ホーム、老人保健施設、訪問看護ステーションなどの関連施設がある。
講座の冒頭で丸山道生院長は「『楽しく生き、幸せに死ねる』地域医療と介護を目指したい」と述べた上で、病院の活動を「老いても足で歩くまち、老いても口から食べるまち、西東京」のスローガンに託して語っていた。
第2回講座は7月11日(土)午後3時から田無病院で。テーマは「知って得する地域包括支援センター」。問い合わせは、田無病院医療福祉連携部(電話:042-461-7225)。
(北嶋孝)
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