ネット抗議署名

「ネガティブキャンペーン」抗議のネット署名活動始まる 西東京市長選挙の池澤陣営配布ビラ

投稿者: カテゴリー: 市政・選挙 オン 2021年2月20日

 西東京市長選挙の終盤に、池澤隆史新市長の陣営が配布した法定ビラをめぐって、対立候補だった前逗子市長の平井竜一氏を支援する市議らが2月19日、「ネガティブキャンペーンは許せない」としてインターネット上で抗議の署名活動を始めた。

 

法定ビラ2号表

池沢陣営が選挙戦終盤に配布したビラ(表)(クリックで拡大)

 市長選挙は2月7日に投開票が行われ、前副市長の池澤隆史氏が3万4299票を獲得して初当選した。次点の平井氏は3万2785票で1514票、約2%差だった。大手スーパー勤務の保谷美智夫氏は3256票だった。

 

 問題とされているのは、池澤市長の確認団体「明日の西東京を創る会」(指田純会長)が発行したB4判のビラ。表はダークブルーの地に白抜きで「逗子での失敗のリベンジは逗子でやってください。ここは西東京です。」と大書されている。

 

法定ビラ2号裏

新聞記事などを抜粋、引用した裏面。最後に反共・反左翼スローガンが見える(クリックで拡大)

 裏面は神奈川新聞、朝日新聞、東京新聞、それに逗子市のホームページや日本共産党逗子市議団発行「逗子民報」からの一部抜粋が引用され、上部に「これら逗子市に関する記事は、新聞及び公的文書です」と書かれている。下部には太字で「西東京市のまちづくりは、西東京市民の手で! 共産・左翼に市政を渡すな!!」とのスローガンがある。末尾に「特定候補者の氏名を類推される事項は、公職選挙法で禁止じられているため、氏名など一部削除しています」と小さな字で注記されていた。

 

 

 平井陣営を支えた市議らは2月19日午後から、田無駅前の「平和のリング」付近でネット署名を呼び掛けた。司会を務めた田村広行市議(無所属)は「(池澤陣営が配布した)ビラには、悪口しか書かれていない。他所から来た人は受け入れない。排除と分断、差別を煽るメッセージを出している」「これも選挙手法の一つだと考えてはいけない。各家庭に配布されたら子どもの目にも触れる。転校生だったらどう考えるか。本当に恥ずかしい」と話した。

 

 続いて藤岡智明(共産)、後藤優子(生活者ネット)、納田里織さおり(無所属)、森信一(立憲)氏らの市議が次々にマイクを握り、「公平でフェアな選挙を実現するチャンス」「政治不信を招かないように議会でもがんばりたい」「法に触れなければ何をしてもいいのか。道義的人間的にこういうビラを配布していいはずがない」などと訴えた。

 

ネットの抗議署名を呼び掛ける田村広行市議(左)と平井竜一氏(田無駅北口)

 

 事実上の標的となった平井氏が最後にあいさつ。「選挙結果は受け止めている。池澤新市長にはがんばってほしい」として再選挙を求める活動ではないとしたうえで、ネガティブキャンペーンを批判。「公正な選挙と民主主義を実現するために、みなさんの思いと意思を表明していただきたい」と訴えた。

 

 抗議署名の対象は、池澤隆史市長と、ビラの発行団体「明日の西東京を創る会」の指田純会長。指田会長は2017年5月から西東京市医師会の会長を務めている。

 

 署名活動を実施するのは西東京市議会議員有志と西東京市のみらいをひらいていく会。「ネガキャン選挙を展開したことに強く抗議し、平井竜一氏並びに市民に謝罪の上、今後は公正でフェアな選挙を行うよう求める」としている。
(北嶋孝)

 

【関連情報】
・署名サイト「ネガキャン選挙を許さない!民主主義の危機を招いた西東京市新市長に強く抗議する」(change.org
・ネガキャン選挙許さない! 西東京市長選 落選陣営が署名活動(東京新聞
・「ネガキャン選挙を許さない!」 西東京市長選への抗議活動始まる(タウン通信

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「ネガティブキャンペーン」抗議のネット署名活動始まる 西東京市長選挙の池澤陣営配布ビラ」への1件のフィードバック

  1. 1

    最初の段落で平井竜一氏の名前に誤りがありました。お詫びして訂正します。確認が不十分でした。(北嶋)

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