Print This Post Print This Post
EV

電気自動車は割安、安全、乗り心地ダントツ 「環境第一」を考えて乗り換え

投稿者: カテゴリー: 環境・災害 オン 2021年9月14日

 車社会は今、転機を迎えています。二酸化炭素(CO2)を排出するこれまでのガソリン車やディーゼル車に代わり、電気自動車(EV)などが主役の地位を占めようとしているのです。まだ珍しいEVの乗り心地や購入理由などについて、西東京市在住の社会保障学者で地域サロン「ぷらっと」主宰の川村匡由さんに報告してもらいました。(編集部)
(写真は、乗り換えた電気自動車に充電する筆者=東久留米市の急速充電スタンドにて販売店スタッフ撮影)

 

1.国際社会と私

 

 周知のように、国際連合(国連)は2015年の「パリ協定」で、18世紀半ばから19世紀にかけ、イギリスなどでの産業革命前からの世界の平均気温の上昇を2度、できれば1.5度に抑えるべく温室効果ガス(GHG)の排出を減らそうとしています。また、国際エネルギー機関(IEA)は2050年の再生可能エネルギーを9割とすべく2030年までに石炭火力の全廃、さらに2035年までに内燃エンジン車の販売禁止のむね表明しました。二酸化炭素(CO2)を出すガソリンやディーゼル、ハイブリッド(HV)車などを電気自動車(EV)に代えることもその一つで、ヨーロッパの各メーカーは2035年までに完全EV化を宣言、本格的な生産・販売に努めています。

 しかし、日本では一部のメーカーがEVや燃料電池車(FCV)を数台開発、販売しているものの、全社には至っておらず、政府や一部の自治体も自動車税や重量税などのマイカー減税や補助金の交付程度で、EVの普及率はわずか0.5%にとどまっています。しかも、業界の意向もあってCO2の排出量に応じた炭素税の導入もまだされていません。

 このようななか、私はこの9月半ば、A社のガソリン(ハイオク)車からEVの新車に乗り換えました。ただ、下取りしてもらう車はいずれ粗大ごみになるため、果たして本当に環境にやさしいのか悩みましたが、都市部ではSBB(連邦鉄道)やトラム(路面電車)、トロリーバス、地方ではポスト(路線)バスや登山電車、ロープウェイ、フニクラ(ケーブルカー)、湖船(遊覧船)などの公共交通機関が整備されているスイスに比べ(1)、いまだに車社会の日本を考えればやむを得ないと思い、決断しました。

(1)拙著『脱・限界集落はスイスに学べ』農山漁村文化協会、2016年、拙著『防災福祉先進国・スイス』旬報社、2020年、拙著『防災福祉コミュニティ形成のために 実践編』大学教育出版、2018年。

 

登山電車

標高約3100メートルの スイスアルプスに通じる登山電車。マッタ―ホルンを仰ぐゴルナグラード鉄道駅近くのトレッキングコースにて(筆者撮影)

 

2.使い勝手や乗り心地、居住性は

 

 そのサイズは全長4463ミリ、全幅1849ミリ、全高1624ミリ、総重量約2トンで、容量66.5キロワットの電池とリチウムイオンバッテリーを車床にセットした190馬力、5人乗り前輪駆動(2WD:FF)のSUV(多目的スポーツ車)です。このため、早速、納車と相前後し、西東京市の拙宅で普通充電できるよう、電力会社などに連絡して40アンペアの配電盤を60アンペアに増量したのち、家庭用普通充電ウォールユニット(交流:6キロワット)のコネクター・ケーブルを配電盤から外壁を通し、玄関前の駐車場に延ばす工事をしてもらいました。

 肝心の価格は税込みで約750万円でしたが、自動車税や重量税などの“マイカー減税”や補助金で併せて約150万円だったため、差し引き同600万円で済んだほか、自宅での普通充電用ウォールユニット(10万円)の無償譲渡や設置工事費10万円の補助、全国の急速充電スタンドで1年間、無料充電できるカード付きのため、結果として前車よりも税込みで280万円ほど割安になりました。ちなみに、まだ数十キロしか走っていませんが、普通充電ウォールユニットの場合、1時間で約30キロ、市街地や道の駅、高速道路のサービスエリアにある急速充電スタンド(直流:50キロワット)の場合、30分で同120キロ走行でき、ガソリン車に比べて3分の2の電気代で済みます。

 サイズもコンパクトなため、日本の道路事情にピッタリで、かつ運転席はやや高めのため、視界がより広いです。ハンドルの操作も滑らかで、ガソリン車よりも重い割にはパワフルで静かです。また、衝突のおそれがあると自動でストップする安全装置やドライブレコーダーを装着しているほか、目的地まで短時間で行けるルートや急速充電スタンドの場所も音声で教えてくれるため、これまで6台乗り継いだマイカーのなかで断トツです。

 しかも、後部の座席は前に倒せばフラットになり、大人2人が手足を伸ばせるため、災害時での車中泊が可能です。また、5年間の車両およびメンテナンス、8年間のバッテリーの保証のほか、24時間ツーリングサポートもあるので安心です。ただ、ほとんどの急速充電スタンドは1台分しかないうえ、故障中の場合もあるため、長時間のドライブの場合、事前にいくつかのスタンドを見込んでおくほか、充電が終わるまで現場に待機し、次の充電希望者も即、充電できるよう迷惑をかけないようにしたいものです。

 ともあれ、今回の私のEV乗り換えの決断に対し、友人は「下取りにした車は新車で購入してまだ9年。走行距離も約3万キロのため、もったいない気もするが、政府や自治体はマイカー減税や補助金のさらなる増額や急速充電スタンドの整備、業界もヨーロッパのように全車、EV化に取り組んでほしい」と話しています。

 

3.販売店などの対応

 

 なお、今回の販売店には30年以上付き合いのあるスタッフがおり、納車にあたりマイカー減税や補助金交付の申請手続きを代行してくれ、大助かりでした。そのスタッフいわく、「お買い上げいただいたEVは当店ではお客様が第1号です。今後、車検なども承りますので環境にやさしいカーライフをお楽しみ下さい」。

 また、拙宅で普通充電ができるよう室内の配電盤のアンペアを40から60に増量したうえ、震度5度以上の地震を即、感知する新たな配電盤に取り換えてくれた電力会社、および普通充電のウォールナットを玄関脇に設置してくれた工事会社のいずれのスタッフも素人にわかりやく説明のうえ、丁寧な工事に当たってくれ、深く感謝したい気持ちでいっぱいです

 

4.次は太陽光発電のソーラーパネル?

 

 「いつかは〇〇!」――。バブル期、某国産車のキャッチコピーがテレビなどで報じられ、マイカー族にとってのあこがれの的となったようですが、私にいわせれば「これからはEV!」です。また、次なるチャレンジは自宅の屋根、または武蔵野市の賃貸マンションの屋上に太陽光発電のソーラーパネルを設置し、省エネや災害時の停電に備えるよう考えています。そうすることによってSDGs(持続可能な開発目標)に少しでも協力できるのではないか、と思われるのですが、みなさんはいかがでしょうか。
(川村匡由)

 

【筆者略歴】
 川村匡由(かわむら・まさよし)
 1946年、静岡県出身。立命館大学文学部卒。早稲田大学大学院人間科学研究科博士学位取得、博士(人間科学)。現在、武蔵野大学名誉教授(社会保障・地域福祉・防災福祉)、シニア社会学会理事、世田谷区社会福祉事業団理事、北区社会福祉協議会成年後見制度推進委員会会長、武蔵野徳洲会病院倫理審査委員会委員など。20年前の西東京市合併当時、同市社会福祉審議会や総合計画、地域福祉計画、市社会福祉協議会地域福祉活動計画など各策定委員会会長を務めたほか、FM西東京で1年間、「介護保険Q&A」にレギュラー出演するなどメディアに多数登場、山岳紀行家としての著書も多い。
 主な著書に『社会保障』(編著)、『介護保険再点検』、『老活・終活のウソ、ホント70』、『防災福祉コミュニティ形成のために 実践編』、『大都市災害と防災福祉コミュニティ』、『地域福祉とソーシャルガバナンス』など。

 

(Visited 129 times, 1 visits today)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA