西東京市議28人決まる 森輝雄氏トップ当選、自民9人で1人増 投票率は36.84%で過去最低
【2018年の市議選結果です】
西東京市の市議会議員選挙が12月23日に投開票され、深夜に28人の当選者の顔ぶれが決まった。現職22人、新人は6人。自民党の公認候補10人のうち9人が当選したほか、公明党5人、共産党4人、生活者ネット2人、立憲民主党2人の候補はそれぞれ全員当選した。ほかに新顔のNHKから国民を守る党1人、無所属5人となった。無所属の森輝雄氏(71)は3730票を集め、2006年の市議選から4回連続トップ当選を果たした。(開票結果は末尾「関連リンク」を参照)
現職25人のうち、22人が当選した。森氏に次いで自民党の浜中義豊氏(35)が3282票で2位となった。
都民ファーストの会の瀧島喜重氏(52)、無所属の山崎英昭氏(45)、国民民主党の二木孝之氏(57)の3人は及ばなかった。
新人8人のうち6人が当選した。立憲民主党の新人佐藤大介氏(38)が2772票を獲得して堂々3位当選した。自民党の山田忠良氏(37)は、自民党西東京総支部長で長年都議だった父山田忠昭氏をバックに市内の人脈を広げた。中川清志氏(46)は獣医師としての実績や地域活動のほか、自民党の河野太郎氏の支援も受けて支持を伸ばした。共産党が期待をかける新人中村駿氏(31)は、昨年の都議選出馬経験を踏まえて票をまとめた。無所属の田村広行氏(40)は森輝雄氏との協力関係を生かして無党派層に食い込んだ。
NHKから国民を守る党は地方議員が次々に誕生している。西東京市では初登場ながらマスメディア批判の風潮を摑み、冨永雄二氏(49)が1337票を得て最下位ながら滑り込んだ。都内では葛飾区、町田市、立川市で所属議員が活動している。
自民党新人の浅野徳宏氏(43)は、今期限りで議員を勇退する父浅野高司氏の後を受けての初挑戦だったが、あと一歩及ばず次点だった。無所属の丹治日子太氏(56)は「市民が主役」の政策実現を訴えたがかなわなかった。
西東京市が2001年に誕生してから実施された任期満了に伴う市議選はこれまで4回、補欠選挙は1回。任期満了に伴う市議選で最低だった前回の40.77%を下回った。その上、36.91%だった2013年補欠選挙よりも低く、過去5回の市議選投票率に比べて最低を記録した。
投票総数も少なかった。西東京市最初の市議選は2002年に行われ、投票率は42.60%で、6万1899人が投票した。その後投票率は減少しても、人口増加に伴い投票総数は右肩上がりとなって前回は6万4930人だった。ところが今回は6万1138人となり、3798人が一挙に減少。補欠選挙を除き、これまで最少だった第1回を下回る最少投票数となった。
低投票率のうえ少数激戦となって各候補の得票が接近し、開票作業は慎重に進んだ。結果が確定したのは24日午前1時05分だった。
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今回の市議選は28議席を33人が争う少数激戦だった。しかし、投票率は過去最低の36.84%に終わった。大きな争点が目前に迫っていないこともあり、主として市政に関心のある層に政策を訴える形になった。このため支持層が固い政党や組織が強みを発揮した。その反面、幅広い無党派層に訴えてエネルギーを得てきた候補者は、支持層の強さと厚さが当落の分かれ目になった。
昨年2月の市長選で、再選された丸山浩一市長を支持したのは自民、公明、立憲民主党・改革フォーラムの3会派。今回の当選者のうち、3会派とみられる議員を合計すると17人に上り、数字の上では安定多数を獲得したとみることができる。
しかし丸山市長の推薦・支持を選挙公報やポスターなどで明示した当選者は13人止まり。庁舎統合や財政再建の難題を抱えているだけに、市と議会会派、各議員との間に、一層の情報公開と丁寧な説明、率直かつ活発な議論が期待されている。
(北嶋孝)
【関連リンク】
・西東京市議会議員選挙開票結果(確定)(得票順)(PDF:166KB)
・平成30年12月23日執行 西東京市議会議員選挙 投開票結果(西東京市Web)
投票率と投票総数は今回ともに最低、最少となった事実を追加、当該箇所を差し替えました。(編集部)