狛犬に白いマスク 西東京市の田無神社
西東京市の田無神社境内にある狛犬の石像に、白いマスクが付けられている。参拝者が足を止めて「かわいい」と言葉をかけたり写真に収めたりする姿もみられた。
宮司の賀陽智之さんが白マスクに気が付いたのは3月末だった。「参拝者のどなたかは分かりません。動物も(新型コロナウイルスに)感染するといわれているので、心配してくれたのでしょうか」。
イタズラかもしれないと疑って、マスクを外す考えはなかったのだろうか。賀陽さんは「マスク姿の狛犬を目にしたら、感染予防の注意喚起に効果があるかもしれませんし、外さないまま今に至っています」。おおらかで、粋な計らいだった。
この狛犬像は、酸性雨の痛みを心配して約20年前、雨の当たらない本殿脇に場所を移していたが、昨年3月に改めて参道の燈籠近くに戻ってきた。
像は台座を含めて高さ1メートル50センチほど。本殿に向かって左の像は岩に前足をかけて前方を見つめ、右の像は頭を低くして今にも飛びかからんばかり。空想上の霊獣とは言え、境内にはためく「疫病退散」「国土安寧」の幟に呼応して迫力満点。あたりに目を光らせている。
(北嶋孝)
【関連情報】
・狛犬移設工事の様子(2019年 3月 31日(日)(田無神社)
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