鯉のぼり、風に舞う 子どもの日の田無神社境内
5月5日は子どもの日。定番の鯉のぼりが街にほとんど見られなくなった。探しあぐねて出掛けたのが田無神社だった。「開かれた神社」を掲げたうえで、伝統をしっかり守る。立夏の晴天の下、境内に13体の鯉のぼりが勢いよくひるがえっていた。
高さ15メートル。ヒノキづくりの竿の先に矢車が回り、吹き流しとともに鯉のぼりが続く。今年はあらたに、新型コロナウイルスからの脱出を祈願して「疫病退散」の幟が5本、掲げられた。
例年、本殿脇にあったミニ鯉のぼりがない。25センチほどの塗り絵に願いを込めて神社に持っていくと、本殿脇に掲げられた。田無神社宮司の賀陽智之さんは「多いときで数百本になりましたが、今年はご自宅で掲げていただくようにしています」。新型コロナウイルスの影が、ここにも差し込んでいた。
境内を案内してもらうと、ひまわりの発芽に出会った。「4月29日に植えたら、今朝、芽が出ました」。降り注ぐ太陽。生きとし生けるものに与えられた力が現れた。
(北嶋孝)(写真は筆者撮影)
【関連情報】
・疫病退散の鯉のぼり(田無神社)
・ひまわりが発芽しました(田無神社)
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