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市民団体の機関紙を配架制限 西東京市公民館が選挙期間中

投稿者: カテゴリー: 市政・議会選挙催事・集会 オン 2016年10月13日
「憲法かわら版」第34号の表紙(クリックで拡大)

「憲法かわら版」第34号の表紙(クリックで拡大)

 憲法擁護を掲げて活動してきた「SAVE ザ 9条・SAVE ザ 憲法 西東京市民の会」の機関紙「憲法かわら版」第34号が7月1日から10日まで、市内の公民館で「公職選挙法に触れる」などとして告知棚などに配架されなかった。選挙が終わった11日から配架、公開されたが、東京都知事選挙期間中(7月14日-31日)はまた撤去された。機関紙は選挙終了後に公民館の棚などに戻された。「市民の会」はすぐに抗議。3ヵ月余り経っても双方の見解は平行線をたどっている。何が違い、何が問われているのか。双方の言い分を聞いた。(編集部)

 

◎市民団体の意見・主張の機会を阻むな
 (SAVE ザ 9条・SAVE ザ 憲法 西東京市民の会)

 

写真は「SAVE ザ 9条・SAVE ザ 憲法 西東京市民の会」のメンバー。左から中川航一さん、谷口捷生さん、森武郎さん、西紘洋さん、高橋良彰さん(田無公民館)

「SAVE ザ 9条・SAVE ザ 憲法 西東京市民の会」のメンバー。左から中川航一さん、谷口捷生さん、森武郎さん、西紘洋さん、高橋良彰さん(田無公民館)

 

政治団体ではない、選挙運動ではない

-西東京市内の公民館から、みなさんの機関紙「憲法かわら版」が撤去されました。公民館側は、「憲法かわら版」の内容が公職選挙法で禁じている内容だと見なして、7月の参院選と都知事選の期間中、配架制限したと聞きました。いったいどういう見解の相違があったのでしょうか。

西紘洋 公民館側は、私たち(SAVE ザ 9条・SAVE ザ 憲法 西東京市民の会)を「政治団体」と見なしています。しかし私たちは、憲法擁護の活動を進めている「市民団体」です。ところが今回の公民館の考え方も総務省の見解も、少しでも政治的な意見を言うと「政治団体」「選挙運動」だとして活動を制限する。そういう見解自体、私たちは憲法21条に違反する、言論や表現の自由を制限すると言っているのです。
 市民団体のチラシなどが公職選挙法に違反して取り締まられたケースはほとんどありません。全国各地の選挙管理委員会でも摘発の例は聞いていません。なのに、西東京市の公民館が配架制限した。そこに危機感を持っています。

(注)【選挙運動とは】(総務省サイト
 判例・実例によれば、選挙運動とは、「特定の選挙について、特定の候補者の当選を目的として、投票を得又は得させるために直接又は間接に必要かつ有利な行為」とされています。
(注)選挙運動と政治活動の違いは?(東京都選挙管理委員会 選挙Q&A)
 政治上の目的をもって行われるいっさいの活動が政治活動と言われています。
 ですから、広い意味では選挙運動も政治活動の一部なのですが、公職選挙法では選挙運動と政治活動を理論的に明確に区別しており、それらを定義付けすると次のように解釈できます。
 【選挙運動】特定の選挙に、特定の候補者の当選をはかることを目的に投票行為を勧めること。
 【政治活動】政治上の目的をもって行われるいっさいの活動から、選挙運動にわたる行為を除いたもの。
(注)憲法21条
 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
 2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

-もう少し詳しく言うと…

西 公職選挙法に違反すると判断する権限が公民館にあるかどうか。まずこの点が問題です。公民館は社会教育法に基づいて活動している公共施設です。社会教育法の精神は、地域住民と一緒になって地域文化を向上、発展させることにあります。そういう公民館が、今回のような行動に出たことは、法の趣旨からいってもおかしいし、選挙管理委員会が見解を出しているわけでもないのに公選法を持ち出して、公民館が配架制限するのもおかしい。二重の意味でおかしいと思います。

-ほかの方は、どうお考えですか。配架制限が間違っているのはなぜですか。

森武郎 公選法が憲法違反だとの判例は出ていないので、そこは喧嘩にならない。そこがちょっと違うけれども、公民館の今回の行動は明らかに、一切の表現の自由を保障した憲法に違反します。それから私たちの活動が、公職選挙法でいう「政党その他の政治活動を行う団体の政治活動」という見方は間違いですよ。私たちの活動は政治活動ではなく、国民の一般的な声であり、運動です。私が争うなら、そこです。しかも選管の意見を聞いたと言っても、公民館長に判断を下す権限があるのかどうか。そこが問題です。

-政治活動ではない、政治団体とは違う、市民団体、市民活動だとのご意見だと思います。ただ、憲法を守る、9条改憲に反対するという市民の声が大きな運動になれば当然、政治性を帯び、政治運動に転化するでしょう。むしろ、政治課題として大きくなることを求めて運動するのではありませんか。

西 私たちの活動は、公職選挙法に書かれている「政治活動」には該当しない、と言っているのです。公選法は「選挙活動」と「政治活動」を分けています。われわれが政治的な活動をしているという一般市民の見方はあると思う。実際の政治に影響を与えていこうという意図もあります。けれども、公職選挙法で言う政治団体ではない。特定の政党や候補者を取り上げて宣伝したら、それは公選法の選挙活動になるでしょう。しかしわれわれは、憲法を守る立場から活動している団体です。ですからわれわれを、政治団体に当てはめるのはおかしい、と言っているわけです。

高橋良彰 社会教育法第20条(目的)では「公民館は、市町村その他一定区域内の住民のために、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もつて住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的とする」となっています。
 また第23条(公民館の運営方針)では、「公民館は、次の行為を行つてはならない」として、「特定の政党の利害に関する事業を行い、又は公私の選挙に関し、特定の候補者を支持すること」を挙げています。
 だから選挙期間中に「特定の候補を支持」することが公選法に違反するのであって、われわれはそんなことはしていない。公選法は選挙期間中といえども、原爆反対とかTTP反対とかいう市民運動を禁じてはいないんです。だから公民館の判断はおかしいと言っているわけです。

-「憲法かわら版」のトップ記事では、「日本を変えよう、一緒に変えよう」という見出しの下に「野党合意の政策協定」内容が箇条書きされています。中段には「7月は参院選」の横断幕を掲げた写真とともに、「みんなのための/政治をいま」とのスローガンが掲載されています。今回の参院選では、与党候補に対抗して、野党が統一候補を立てました。となると、これらの内容は、特定候補の支持ではないでしょうか。

 東京都選挙区の定員は6人です。一騎打ちではありません。野党もそれぞれ候補者を立てましたから、そういう議論は成り立ちませんね。機関紙で特定候補者の名前も出していませんから、いまのご指摘には該当しません。
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