総決起大会と事務所開き 市長候補2人の支持者ら
西東京市長選挙の投開票日は2月5日(日)。立候補した現職の丸山浩一氏(69)(無所属=自民党、公明党、民進党西東京、連合東京推薦)と西東京市民のくらしをよくする会事務局長の杉山昭吉氏(67)(無所属=共産党、自由党、森輝雄市議推薦)がいま市内で論戦の真っ最中だが、告示の日は終盤とも言われる選挙戦。事前の準備、支持者らの集まりを振り返ってみた。
国会議員ら総出の総決起大会 若者や女性も壇上に
昨年11月にいち早く再選立候補を表明した丸山浩一氏。年明けに市内田無町4丁目に後援会「明日の西東京を創る会」の事務所をオープンした。広々した壁には各党派、団体の推薦状がびっしり。必勝祈願の書も目立つ。
1月19日に実績と公約を明らかにする記者会見を事務所で開き、22日に保谷こもれびホール小ホールで総決起大会を開いた。用意した座席に座りきれず、立ちっぱなしの人も含め約430人(主催者発表)がホールを埋めた。
壇上には国会議員が並び、公明党の竹谷とし子氏を始め、自民党の橋本聖子氏、五輪担当大臣の丸川珠代氏、中川雅治氏、松本洋平氏、武見敬三氏、片山さつき氏らが次々に丸山氏の人柄や政策、実行力に触れ、支援を呼び掛けた。
ラグビートップリーグのヤマハ発動機ジュビロ監督の清宮克幸氏も駆けつけた。丸山氏は学生時代ラグビーに打ち込んだ。その縁で結ばれたラグビー仲間の1人。「丸山さんは私心のない、ラグビー精神を体現した方です。丸山さんが市長選で勝利したら、私たちのチームも来年は(リーグ)優勝します」と宣言して会場を沸かせた。
選挙戦半ば。医師の丸山氏は健康応援都市の実現を目指し、在宅の医療と介護を充実し、子育て支援や地域コミュニティの再構築などに力を入れる。自民、公明両党に加え、今回は民進党西東京の推薦も得て、支持基盤は前回選挙より広くなった。現職の強みを活かして丸山氏は市政全般に目配りした政策を説き、支持を訴えている。
「市民ファースト」の市政を目指す 事務所開きも共闘の力で
昨年半ばから一部市議を中心に、丸山市政に対抗する候補擁立の模索が続いていた。本人に意欲はあっても他党、他会派との共闘ができなければ勝ち目はない。年末まで調整が続いた結果、西東京市民のくらしをよくする会事務局長で共産党西東京市委員長の杉山昭吉氏が前回に引き続き、無所属で挑戦することになった。自由党と共産党、前回次点だった市議の森輝雄氏が推薦に回った。
杉山氏の立候補表明会見は1月16日。事務所開きは告示直前の27日だった。この日の午後と夜の2回開かれた会合は、20人も入れば満杯になるほどの狭い室内に、計70人余りの支持者、関係者が集まった。
西東京市民のくらしをよくする会代表の坂本秀夫氏を皮切りに、自由党の元衆議院議員渡辺浩一郎氏、共産党北多摩東部地区委員会委員長の鈴木文夫氏、市議の森輝雄氏らが挨拶し、出席した市民が次々に激励の言葉を贈る。たすきを掛けた杉山氏は国民健康保険料や保育料に引き下げなどで市民の暮らしを守り、保谷庁舎の取り壊しに先立ってまず耐震診断を実施すべきだと語った。
壁には「市民と野党の共闘の力で市民ファーストの新しい市長を」のスローガン。その向かいには、「日本共産党委員長 志位和夫」と「自由党代表 小沢一郎」の必勝祈願が並んで張り出されていた。
(北嶋孝)