いこいーなトレイン

西東京市がラッピング列車 「いこいーな」デザインで5月17日スタート

投稿者: カテゴリー: 市政・選挙 オン 2015年5月2日

 西東京市のマスコットキャラクターをデザインしたラッピング列車「いこいーなトレイン」が[2015年]5月17日(日)から来年3月まで、西武新宿線と同池袋線で毎日運行することになった。商品や企業宣伝のためのラッピング電車はよく見かけるが、自治体のマスコットキャラクターの例は珍しい。スタートの17日は特別臨時電車を仕立て、西武新宿線田無駅から所沢駅を経由して西武池袋線保谷駅まで走る。

 西東京市企画政策課によると、同日午前に行われる出発式では、公募で選ばれた市内在住の小中学生4人がテープカットに参加。一般市民も乗車できるという。以後、新宿線、池袋線で8両編成の電車が各1編成ずつ、毎日運行予定。

 電車先頭部のヘッドマークと車体には、同市のキャラクター「いこいーな」がデザインされる。西東京市には国史跡に指定された縄文時代の住居跡「下野谷遺跡」、豊かな自然が残っている東大生態調和農学機構(旧東大農場)などがある。これらの地域資源を内外に広め、市の知名度アップと来訪者の増加に結びつけたいという。

 車体のラッピングのほか、車内の中吊り広告を独占する「トレインジャック」も実施。市役所の若手女性職員と市内の武蔵野大学学生らのプロジェクトチームが宣伝に知恵を絞り、期間中に数回あらたなデザインの広告を制作する。

 西東京市は都内でもアニメ制作会社が多いことで知られている。特に「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」を手掛けた「シンエイ動画」が有名。「いこいーな」も同社が制作した。市のマスコットキャラクターを車体にあしらうラッピングで地域・商業振興に役立てたいという。

 

いこいーなトレイン

いこいーなデザインのヘッドマークを飾って走る。イメージ図は西東京市提供

 

 自治体のラッピング列車運行は近隣では東武鉄道が積極的。東武東上線の開業100周年を記念して昨年7月から今年3月まで、沿線25自治体のイメージキャラクター(32種類)を車体にラッピングして運行した。また埼玉県と千葉県を結ぶ東武野田線に路線愛称名「東武アーバンパークライン」を導入したことを記念して、埼玉県のマスコット「コバトン」と千葉県のPRマスコットキャラクター「チーバくん」がラッピングされた電車を昨年4月から今年3月まで運行している。同鉄道広報部は「自治体の広告ではなく、私たちの会社の記念事業であり、活動の一環」との位置付けだった。西武鉄道広報部の回答は「弊社ではわかりかねます」だった。

 各地の例はどうか、JR東日本鉄道広報部に尋ねたら「うーん、ちょっと記憶にないですね。観光協会のケースはあると思いますが、自治体のキャラクターでラッピングは珍しいと思いますよ」との返事だった。

 この試みは、昨年始まった地方創生先行交付金事業。昨年度の補正予算に計上された車体広告費は約1526万円。車内広告料は648万円で、計2174万円。西東京市の機敏な動きに、近隣自治体からの問い合せがあるという。

 

【関連情報】
・東上線沿線自治体のキャラクターをラッピングした「キャラクタートレイン」運行(東武鉄道)
>> ニュースリリース(リンク切れ2016.2.3)
>>「 response」(2014年06月24日) 

シンエイ動画

 

 

北嶋孝
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