「地域を彩りはぐくむ女たち」出版 西東京市の女性の聞き書き集・年表

投稿者: カテゴリー: 暮らし オン 2016年12月5日
渡辺美恵さん(左)と齋籐三枝子さん(右)(FM西東京スタジオ)

渡辺美恵さん(左)と齋籐三枝子さん(右)(FM西東京スタジオ)

 西東京市の女性の聞き書き集・年表「地域を彩りはぐくむ女たち」をこのたび出版した「西東京市女性史研究会」代表の齋籐三枝子さんと渡辺美恵さんが12月3日(土)、西東京市芝久保町のFM西東京生放送番組「ウィークエンドボイス」に出演。町の歴史を下支えした女性たちの存在意義などを語った。

 本書には西東京市に住む70歳代から90歳代の女性13人のインタビューの他にも、合併前の旧2市を含む市発行の男女平等情報誌の特集などの一覧、市内に住む女性たちの動きを終戦の年から追った年表などが掲載されている。

 西東京市の女性の聞き書き集は今回で三集目。第一集は、渡辺さんらが創設した同研究会の前身となる「NPO法人生活企画ジェフリー」などが発行している。

 渡辺さんは、聞き書き集を発行したきっかけについて、「市の歴史文献には女性の登場が少ない。まちの歴史は暮らしをよくしようと活動してきた女性の底支えがあって、紡がれてきたことを知ってほしい。貴重な言葉を残したいと思ったから」と話していた。

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「地域を彩りはぐくむ女たち」の表紙

 インタビューは、西東京市茶道華道文化協会初代会長など務める折元和子さん、従軍看護婦等経歴をもつ河口知重さん、行政職と家庭を両立した木下伸子さん、「保谷子ども劇場」を創設した権藤成さん、芝久保公民館・図書館建設運動に尽力した鈴木美智子さん、地域活動に長年携わる高田知子さん、ろうけつ染めを専門とする竹下和子さん、日本フラワーデザイナー協会理事など歴任する田宮佼子さん、人権問題に関する活動を続ける永田和子さん、西東京市日本舞踊連盟会長など務める箱崎房江さん、旧田無市議会議員を6期務めた武藤朝子さん、西東京市名物かりんとうの旭製菓を支え家庭を守った守下知子さん、長年自宅で英語教室を開く渡辺央子さん、計13人。文化発展に貢献した女性たちの生い立ちから生き方や地域に根付いた暮らしぶりなどが綴られている。

 本書はA5判、176ページ、400部(現在増刷中)、価格は1000円(送料別途180円)。
申込はfax0422-53-5350。来年1月21日開催のNPO市民フェスティバルなどでも手にとることができる。

 齋籐さんは「話し手の方からは戦前、戦後の人生を思い起こすことで、ご自身の存在意義を見直すことができた、という声もいただています。私たちは当時の空気を感じることができ感謝しています」と活動を振り返った。
(柿本珠枝)

 

【筆者略歴】
柿本珠枝(かきもと・たまえ)
 旧保谷市で育ち、現在西東京市田無町在住。1998年(株)エフエム西東京開局から携わり、行政や医療番組、防災、選挙特番など担当。地域に根差した記者としても活動している。

 

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