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ボランティア活動と心身の関係は 市民発の健康調査がスタート

By in 健康・医療 on 2017年9月27日

会議のようす

 市民団体「西東京農地保全協議会」(通称ノウマチ)が、早稲田大学スポーツ科学学術院非常勤講師と「NPO法人医療の質に関する研究会」の協力を得て、ボランティア活動と心身の健康との関係を調査する研究事業を始めた。その1回目の会議が9月20日、西東京市内の自然や農業に関わる市民団体を交え、ひばりが丘団地内のコミュニティセンター「ひばりテラス118」で開かれた。

 「ノウマチ」は野菜作りを通してコミュニティをつくろうと2013年に設立。西東京市芝久保町の生産緑地以外の農地「宅地化農地」を借りて、誰もが参加できる農業体験や障害者就労支援、高齢者の活動の場、子どもたちの食育の場づくりなどをしている。

 当日、集まったのは、花の苗作りから、市内43カ所の公園花壇に植栽、管理などする「NPO法人西東京花の会」理事の水井高志さん。西原町にある2ヘクタールの雑木林の若返りなどをしている「西原自然公園を育成する会」代表の池田干城たてきさん。菜の花やひまわりを栽培、収穫、搾油してディーゼル燃料に利用するなどの活動をしている「西東京菜の花エコプロジェクト」代表の茂木千佳子さん。公民館の「農を知る講座」で学んだ有志が都市農業の学習、土づくりなどする「保谷楽農塾Ⅱ」代表の原健志さん。

 同協議会事務局長の若尾健太郎さんは、研究事業の趣旨について、「初めは農作業することで運動機能が高まり医療費削減につながりまちづくりに貢献できると考えましたが、ボランティア活動で得た幸福感の方が数値化できるのではないかと思い始めました。市民活動が活発だから健康であることを示したい。みなさんのお話しを伺い何ができるか考えたい」と説明した。

 

司会進行する若尾健太郎さん(右端)

 次に各団体の自己紹介では、団体構成、活動内容、課題などを伝えた。その中で育成する会の池田さんは、「樹木更新による伐採など肉体労働がよい運動になっています。植物の生命力から精神的健康ももらっているなど、ボランティア活動が健康維持につながっています」と笑顔で話していた。

 医療・福祉サービスの質を改善するための調査・研究・開発事業を行う同研究会事務局長の田口空一郎くいちろうさんは、「地域と健康、コミュニティの参加、というキーワードをどのように結びつけて、医療としてバックアップできるかを考えていきたい」と話した。

 同講師の荒木邦子博士は、「助け合いなど枠を超えた発展的なコミュニティに参加している人は幸福度が高いという報告などがあります。みなさんは超エリート。お話を伺い人材確保、身体的負担、財源問題という課題があるのも分かりました」と述べた。

 続いて、新規の会員募集はどのようにしているのか、退職後の男性の孤立化、働き盛りの30代から50代のボランティア意識の向上対策、食と農、エコをキーワードに何かできないか。市内にある環境団体の活動拠点をめぐるウォーキングを開いてはどうかなど、今後の具体的な活動の提案などが続々と出てきた。

 次回は、同協議会が今回の話をまとめて、実際に何ができるか提案するという。
(柿本珠枝)

 

【筆者略歴】柿本珠枝(かきもと・たまえ)
 旧保谷市で育ち、現在西東京市田無町在住。1998年(株)エフエム西東京開局から携わり、行政や医療番組、防災、選挙特番など担当。地域に根差した記者としても活動している。

 

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