創業支援のシェアスペース「リップル」オープン 3月24日 田無駅南口近くに
手しごととビジネスのシェア・ワークスペース「Ripple NishiTokyo」(リップル西東京)が3月24日、西武新宿線田無駅南口近くにオープンする。西東京市創業サポート施設開設支援事業による民営施設第1号。登記や郵便物などのプライバシーにも配慮。本気で創業と事業を継続できる場を目指し、いま室内改装など準備に忙しい。
リップルは市内南町5丁目、田無駅南口から徒歩1~2分のマンション1階にある。手仕事、集客、接客や物販などができるビジネスの場。6つの部屋をテーマごとに分け、登録会員が利用でき、登記使用や郵便ポストも設置している。
明るい陽射しが入る「手しごと工房」は、プロ仕様のミシンや作品の撮影ブース、作業テーブルも設置し、製作から梱包・発送まで一連の流れが作業できる。ほかにも2つのセミナールーム、キッチン、食事スペースなど、仕事も交流もできる空間だ。事業に関する講座や相談ができ、様々なジャンルから「その道のプロ」を招聘し、イベントも行う予定。
オープン予定の24日から数日間は、ミシン講習会やキッチンでのデモンストレーションが行われる。実際に使っている様子を見たり体験もでき、ここでの事業展開を相談したり新たな可能性を探れるオープニングになるとのこと。
運営するのは、女性起業家のサポートを手掛けてきたリップル代表の東 希視子 さん。働く女性を支援するレンタルスペース「リトマス」を国立市で運営し、各地で起業セミナーを開いてきた。東さんは「同業でも切磋琢磨し、技術や人脈の交流の機会を日常的に持ち、お互いに高めあえる場にしたい。そのために私の経験も人脈もフル活用します。リップルは西東京市の皆さんのもの。どんどん使ってください」と語っている。
創業支援の場としてのネーミングにもこだわった。「ripple」は、日本語で「さざ波」。東さんは「小さな一歩が大きな波に。それぞれの仕事や感性が広い海に出発するスタート地点」をイメージしてつけたという。
オープンに向けて急ピッチで設備搬入や工事が進むなか、室内の改装はワークショップ形式で行った。2月に5日間にわたって行われたワークショップでは、すでに第一線で活躍している2名を講師に迎えた。タイルクラフト講師の伊東亜由さんはキッチンのタイル貼りを、壁紙貼りにはDIYスタジオフェブの松丸絵里さんが、素人にも分かりやすく作業を手ほどきし、参加者が一つ一つ仕上げていった。
ほとんどの人が初体験の作業。寸法を間違えたり、逆に「意外と簡単!」だったり、にぎやかに作業が進んだ。「自分一人ではできなかった作業も人と一緒に挑戦したら楽しかった。ここに来る人たちも、いろいろな仕事をしていて面白そうです」と参加者の一人は話していた。多くの人の手や能力、思いが集まり交わるシェアスペースとなっている。
リップルの特徴の一つが、運営する東さんのコンサルティング。東さん自身が主婦から起業し、習い事の教室からビジネス講座、子どもの学習の場などを開いてきた。その経験を生かしたアドバイスが受けられる。「ここで、自宅でできない仕事をしてほしい。『お客さんを呼べるプロの仕事』を生み出したい」。東さんは、単なるスペース貸しではない本気の創業支援を掲げる。
女性の働き方をサポートする西東京市の事業「ハンサムママ・プロジェクト」の参加者に話を聞くと、自宅でできる作業や、家事、育児の隙間時間で仕事をやりくりしている人が多い。自宅や地元に籠りがちな女性たちが外の「場」に出ることで視野を広げるのもこのスペースの狙い。東さんは「ネット販売やマルシェ出店で成り立っている人もぜひ来てほしい」と声をかける。
オープンハウス(見学会)は3月24日(土)~27日(火)、29日(木)、30日(金)、いずれも10時~16時。併せて開かれる説明会は10時30分~11時、14時~14時30分の2回。
問合せ先 リップル西東京(西東京市南町5-7-8 サンスクエアオオヤマ1F)
メール info@ritomas.com
ホームページ http://ripple-nishi.tokyo
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【筆者略歴】
廣田亜希子(ひろた・あきこ)
西東京市に引っ越してきたのは10年以上前。子育てとともに、自分が暮らしているまち、身近にいる「魅力的な人、面白いコト、応援したい心意気」を書くこと・話すことでお伝えしています。皆さんにも嬉しさの種「いいじゃん」が増えますように。
創業サポート施設支援事業は対象を女性に限らず、やる気のある大勢の人たちに門戸を開く目的で始まりました。関係箇所を手直ししました。ぜひお出かけください。(編集部)