清流を身近に5寺を歩く 市民が支える「東久留米七福神めぐり」

投稿者: カテゴリー: 暮らし オン 2020年1月13日

商店会の案内

 第16回「開運! 東久留米七福神めぐり」が1月11日に開かれた。市内の5カ寺をめぐり、黒目川、落合川沿いを歩く約8kmのコース。市民団体による環境活動の展示や商店街のイベントも各所に。主催した東久留米七福神めぐり実行委員会によると、参加者は昨年より多く、約2500人という。

 

落合川沿いを歩く参加者

 

 「おはようございます」「いってらっしゃい」。西武池袋線東久留米駅に近い西口中央公園で朝から爽やかな声が聞こえる。筆者が西口中央公園に着いたのは、朝の9時30分。七福神めぐりに参加する人たちが、長い列を作っていた。多くのボランティアスタッフに見送られ、受付を済ませた人たちが次々に公園をあとにした。

 

受付を待つ人の行列(西口中央公園)

 

 七福神めぐりは、その年の幸福や安全を祈願し、七福神を祭るそれぞれの社をお参りする風習。江戸時代に定着したと言われる。「東久留米七福神めぐり」では、市内5カ寺の七福神を回る。多聞寺は毘沙門天、米津寺は布袋、大圓寺は寿老人・福禄寿・恵比寿、宝泉寺は弁財天、浄牧院は大黒天を祭っている。

 澄んだ落合川を眺めながら、多聞寺から順にお参りした。続く米津寺へ行く途中、南沢水辺公園内を通るコースになっている。公園では、市民団体が環境活動の取り組みを展示していた。多様な動植物の写真があり、公園に豊かな自然があることがわかる。こぶし橋付近では、別の市民団体が水辺の生き物を水槽で展示していた。

 

水槽に見入る参加者(こぶし橋付近)

 

 5寺目の浄牧院の後は、駅前商店会をめぐるコースだった。イベントのチラシでは、商店会の一角、ガレリアジンド・アネックスで路上ライブが案内されている。筆者が到着した午後2時ごろは、東久留米市出身の歌手らがマイクを手に熱演していた。七福神めぐりの参加者は足を止め、見事な歌声に聞き入っていた。

 

路上ライブ(駅前商店会)

 

 コースの途中、多くのボランティアを見かけた。曲がり角など道に迷いやすいポイントには、必ずといってよいほど案内人が立っている。子供のボランティアに声をかけると、市内のサッカークラブである久留米FC、ひばりFC所属だった。朝の8時30分から準備していたという。実行委員会の福田さんによると、地元サッカークラブのほか、シルバー人材センターなど複数の団体が協力している。

 七福神めぐりは、松の内(関東では1月1日から1月7日頃まで)にお参りすることがよいとされる。八王子七福神めぐり(八王子周辺)は1日から10日まで、武蔵野吉祥七福神めぐり(吉祥寺周辺)は7日まで。参加者は、期間中に好みの日やコースで寺院を回る。

 東久留米七福神めぐりは11日だけの開催なので、多くのボランティアが協力しやすい。そのうえコースが決まっているため、市民団体の展示、商店会の催しがあらかじめ計画できる。その結果、多くの市民に支えられ、お祭りのような雰囲気がある。東久留米七福神めぐりの特色の一つと言えそうだ。
(道下良司)(写真は筆者提供)

 

【関連情報】
・東久留米七福神めぐり実行委員会(くるくるチャンネル

 

【筆者略歴】
  道下良司(みちした・りょうじ )
 1983年生まれ。西東京市在住。

 

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清流を身近に5寺を歩く 市民が支える「東久留米七福神めぐり」」への1件のフィードバック

  1. 1

    富士町の倉島です。
    記事 楽しく拝読しました。
    次回には参加して見たいです。

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