感染は谷戸幼稚園児とHPで公開 「的確な情報が感染拡大防止と不安感を和らげる」
西東京市の私立幼稚園児が新型コロナウイルスに感染した件で、市内の学校法人裕学園谷戸幼稚園(伊藤裕子園長)が、市公表と同じ28日に、同園のホームページで園児の感染を明らかにした。感染情報を非公開にしがちな事例が目立つの中で、人権や個人情報に配慮しながら、情報開示によって感染拡大防止と不安緩和を図ろうとする姿勢は珍しい。(写真は、学校法人裕学園谷戸幼稚園)
同園の新型コロナウイル関連情報特設ページのなかで、「園児保護者が PCR 検査陽性の結果を受け、お子さんである園児が PCR 検査を受け、28日 (火)に陽性の結果が出ました」と感染の経緯を述べた。今後は「『濃厚接触者』の確認を保健所とのヒアリングで確定し、該当する園児・職員の PCR 検査を実施する予定です」としている。
「幼稚園では、日々消毒や換気につとめ、できるかぎりの対策を行っています」と園の対策を説明。29 日からの夏季保育は「濃厚接触者の陰性が確認できるまで中止する」と明らかにした上で、「預かり保育は当面行う予定」としている。
新型コロナウイルス感染のリスクが高まる中で特設ページを設けた理由について「的確な情報をお伝えすることが、感染拡大を防止し、不安感を和らげることになると考え、このページを開設しました」と述べ、新型コロナウイルス感染が起きた場合を想定した「情報提供の基準」をまとめて保護者と職員に配布。「プライバシーへの配慮と危機管理のバランスを取りながら情報を発信」する方針を明らかにして、関係者の冷静な対応をお願いしている。
伊藤園長は「(感染情報は)SNS上でいずれは明らかになります。ですから、ここまでは公開できる、それ以上は出来ないということをきちんと定めて、私たちが努めて事態を明らかにしたいと考えました」と話している。
谷戸幼稚園HPによると、前身は大正時代に設立された中野区の野方子供の家。戦後、田無に移転して谷戸幼稚園と改称。1997年に学校法人になった。
(北嶋孝)
【関連情報】
・新型コロナウイル関連情報特設ページ(学校法人裕学園谷戸幼稚園)
- 情報欄も4月以降の更新停止 - 2024年3月24日
- 『北多摩戦後クロニクル』3月19日発売 「ひばりタイムス」連載記事を書籍化 - 2024年3月8日
- 東京新聞が「ひばりタイムスの10年」紹介 メディアに掲載されたひばりタイムスの活動は… - 2024年2月27日
とても有難く幼稚園の対応に感心しました。
引き続き大変な対応かと思いますが、感染拡大されず、平穏な幼稚園に戻れる事を願っております。