西東京市が「ピースロード北多摩」2020~21年の「後援」取り消し
西東京市は8月29日、2020年と21年に実施されたイベント「ピースロード北多摩」の「後援」を取り消すと決めた。今後書面で主催者に通知する。このイベント全体を進める国際NGO団体が、安倍元首相狙撃事件で浮上した宗教団体などと関連があるのではないかとの疑いが生じたことなどをその理由に挙げている。
市の後援名義使用要綱によると、申請の承認には「市民の教育・文化の向上及び市民福祉に寄与すると認められる」事業内容が条件。しかし「公序良俗に反するものその他社会的非難を受けるおそれがあるもの」は承認しないとなっている。今回の決定は、この条項に該当すると判断した。
今年のイベントは、同市によると「申請は出ていません」。関係者によると、今年の「ピースロード北多摩2022」は「取り止めになった」という。
ピースロード・プロジェクトは同ホームページによると、国際NGO団体「UPF」(Universal Peace Federation)の文鮮明総裁が「世界中のすべての人々を物理的に結ぶという国際平和高速道路を提案した」ことを受け、その「理念とビジョンを共有し、全世界を一つの道で結ぶ共生・共栄の世界平和の時代を開こう」と紹介している。UPFもHPで「国際平和高速道路構想」を取り上げた上で「ピースロードはその理念とビジョンを共有し、共生・共栄の世界平和の実現をアピールする国際的な草の根プロジェクトです」と紹介。同団体発行のパンフレットでも「特別プロジェクト」の一つとして取り上げている。
ピースロードは日本で2013年が最初。北多摩地区は2020年と昨年2021年にそれぞれ実行委員会主催で実施された。昨年は西東京市、小平市、国分寺市などの神社やお寺、市庁舎などを訪れた。その後援団体に西東京市、小平市、国分寺市が名を連ねていた。
(北嶋孝)
【関連情報】
・後援名義使用の承認取消しについて(西東京市Web)
・西東京市後援名義使用承認事務取扱い要綱(PDF:119KB)(西東京市Web)
・ピースロードについて(PEACE ROAD in Japan)
・「ピースロード」プロジェクト( UPF-Japan)
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