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思いと意見を語る3時間 「まちづくりを考える西東京市民の会」スタート

By in 集会・運動 on 2017年9月30日

フォーラムの初会合(中川航一さん撮影)

 西東京市の中央図書館・田無公民館・市民会館の3館合築問題はこの6月、ひとまず休止しました。この2年間、議会にも陳情が提出され、施設利用者ら市民の間でも議論が続き、市民団体の提言も出ました。この課題を統廃合や再配置だけでなく、「まちづくり」の視点で考えようという市民らが9月24日、新たな会合「newまちづくりフォーラム」を開きました。どんな意見が交わされたのか、参加した市内南町在住の横井道子さんの報告です。(編集部)

 2015年突如浮上した市民会館敷地に中央図書館・田無公民館・市民会館の3館を合築するという計画案は、6月議会において市長が「市民会館敷地での合築複合化は行わない」という見解を表明し、市報にも公表されたことにより、実質的に白紙撤回されました。

 この計画案が公表されるとすぐに市民は「田無公民館・中央図書館の市民会館への『合築複合化案』の再考を求める市民の会」を結成し、2年間にわたり、様々な形で市への働きかけを行ってきましたが、市民の怒り・疑問・思いが行政を動かしたとも言えます。「再考を求める市民の会」は目的を達成したことで活動を休止し、6月議会に提出した「仮設庁舎整備の見直しを市民参加で行うことを求める陳情」の審査結果を待つだけになりました。

 この新しい局面を迎え、市民は庁舎・教育・文化施設を含め、どのようなまちづくりを望むのかゼロ・ベースから考えようと「まちづくりを考える西東京市民の会」を立ち上げ、24日午後2時から田無庁舎において、「newまちづくりフォーラム」を開催。30人あまりの参加者が5時までの3時間、熱い討議を重ねました。

 初めに、暫定代表より新しい会発足までの経過報告があり、今日の参加者がまずいろいろな考えを出し合い、魅力ある市民の施設を語り合っていきたい、また、行政と共に市民がまちを創るには、どうしたらよいのかを考えたいとの問題提起がなされました。

 次に3つのグループに分かれ、ディスカッションを行いました。

 

分科会で意見を出し合う(中川航一さん撮影)

 

 第1のグループでは、「3館合築がなぜ撤回されたのだろうかと考えると、本当に練りに練った計画であれば、撤回することはなかったはずだ。あまりにも場当たり的な計画だったからではないかと感じた」「市民もまちづくりに関わるデータを集め、学習し、そして皆でグランド・デザインを考えていくという市民会議的なシステムが要るのではないか」「西東京市の中長期ビジョンは抽象的なものではなく、人口の増減・年齢構成も勘案した具体的なものにする必要がある」「施設は造ったら、永久に使えるものではなく、新しいニーズに合わせて変えていけるような視点が今後益々求められる」などの意見が出ました。

 第2のグループでは、「仮設庁舎建設は反対で一致した」「保谷庁舎の耐震診断を予算化して行い、きちんと市民に公表して欲しい」「空き家問題・介護・子育てなど様々な日常の問題も議論する中で、そこから見えてくるまちづくりを考えていかないと運動としては広がらないのではないか」「かなり多くの市職員が非正規で、市内在住の正規市職員は半分いないと思われる現状では、行政頼みのまちづくりは難しいのでは」「公民館などでは国政・文化面の活動はあるが、まちづくりでは話し合いの場がない。各種グループに広げ、意見吸収し、行政・議員に働きかけて進める」などの指摘・提案がありました。

 第3のグループでは、まず3館について、「バラバラではなく、大・小・中組み合わせて、全体的にバランスを見てつくる」「田無駅近くにこれら施設が必要である」「田無駅南口開発や商業施設と一緒に考えられないか」。次に庁舎については、「出張所の機能を充実し、分散し、アクセスがよければ、市民にとって本庁舎はどこでもよい、どうデザインしていくかが大切」。最後にこれらを実現させるには、「市民が参加し、リードしていけるような話し合いの機関を設けてやるのがよい」との要望も含めた意見交換がなされました。

 その後、各グループの報告を受け、それをもとに全体で議論を深めました。
 冒頭、7月上旬に開かれた市民会館利用者懇談会に参加された方から、市から老朽化した市民会館の今後について説明があったとの報告がありました(市は年内には方向性を示すとしています)。

 補足意見として、「まちづくりの情報の分析が必要という報告があったが、一部の情報だけでは全体像の議論ができない。総合計画の議論と各論の組み合わせが必要」「社会教育施設として位置付けられている公民館は、独立できる施設であってほしい」など追加。

 駅前開発については、大型開発など従来の計画は失敗例が多く、比較しながらどうしたらよいかあり方を議論する必要があるとの批判的意見に対して、少ないが成功例もあり、田無駅は高田馬場以西では高田馬場に次ぎもっとも乗降客が多い。市民が大勢集まる南口の駅近を文化・教育ゾーンとするようなまちづくりを望みたいとの意見が出されました。
更に、南口はイングビルから図書館・公民館・きらっとまで正に文化ゾーンにふさわしい、この土地を決して手放してはならない、この地区に市民の夢をたくさん詰め込んでいきたい。この市民の声を行政に届けていく組織が大事。グランド・デザインを語り、粘り強く続けていかねばならないとの意見がありました。

 その他、市職員の意識を変える必要がある。市民が声を挙げなければ何も変わらないことを経験したと、行政に頼りすぎる市民の側の問題や、この会の目標は施設の老朽化問題だけではなく、運用の問題(有料化・職員の待遇・配置のあり方など)も取り上げていくべきだという考えなども伝えられ、初回にふさわしく、それぞれの思い・希望をまずは自由に語り、参加者各自と新しい会への関わりを模索した3時間となりました。

 市から提起されている「公共施設適正配置に関する基本方針」や「公共施設マネジメント基本計画」などは難しく、自分の問題として市民はなかなか捉えられなかったのですが、3館合築問題が、図らずも「まちづくりを行政にまかせていてはだめ」と気づかせてくれました。市民も学び、職員と協働でまちづくりを進めていくにはどうすればいいのだろうか、市民の代表である議員にも働きかけ、意見交換するにはどうしたらいいのだろうか、若い人たちにもっと参加してもらうにはどうしたらいいだろうか等など、沢山の宿題を抱えて散会しました。

 最後に、会としてはまだ暫定的な運営なので、是非、会に参加して今後の活動に加わって欲しいとの要請が司会者からありました。
(横井道子 西東京市南町在住)

 

【関連リンク】
・西東京市合築複合化基本プラン策定に向けた提言(西東京市Web、PDF
・住み続けたい!と思うまち西東京に-庁舎と3館(中央図書館・田無公民館・市民会)に関する市民の提言(「合築複合化」の再考を求める市民の会 まちづくりフォーラム提言賛同者一同、PDF

 

 

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2 thoughts on “思いと意見を語る3時間 「まちづくりを考える西東京市民の会」スタート

  1. 1

    分かり易い記事で有難いです。
    今後もよろしくお願いします。
    なお、「関連記事」は、各項目の末尾に掲載日を付記して下さいませんか?

  2. 2

    「関連記事」のご要望、ありがとうございます。ここに並ぶ記事は、プラグイン(補助アプリ)が自動的に判断しています。掲載日を含める機能は残念ながら付いていません。この世界は日進月歩です。機能豊富で安全、確実なものが生まれたら、取り入れたいと思います。(編集部)

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