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子どもたちの「政治と選挙」体験 練馬区立小中学校の特別授業はいま

By in 選挙, 子育て・教育 on 2017年2月4日

 選挙ってこうなんだ-目が輝く小学生

 1月23日午前、練馬区立関町北小学校(大野泰宏校長、関町北5丁目)体育館に6年生100人余りが集合した。選挙体験教室の時間だ。講師は選挙管理委員会の岩田友幸さん。中学生の啓発講座と同じく、「政治と聞いて、思い浮かぶことは?」と問いかけると、「豊洲」「舛添さん」「記者会見で謝る」…。言葉が飛び出すたびに、ドッと笑い声が上がった。「国民の意見を代表して言うこと」「国を支えるために活動している人」などまっとうな答も続いた。

 街の写真を見せて「政治や行政に関わっている部分」を尋ねると、標識、歩道、下水道、自販機などのほか「全部」という声も。岩田さんはそれぞれの答にうなずきながら、「まちの様子で気がついたことがあれば、区に教えてください。必ず返事します。これも政治に関わることですよ」。練馬区が進めている「ねりまちレポーター」制度をしっかり説明した。

 後半は「関町北区長」という架空の座を争う模擬選挙だった。配布された「選挙公報」に3人の候補者が公約を掲げている。テーマパークを建設して観光客増加を目指す「あさひ友子」さん。五輪種目すべてが体験できる関北オリンピックセンター設立を掲げる「高松ゆうた」さん。税金の無駄遣いをなくすため議員定数を削減し、区長と議員報酬の15%カットなどを約束した「桜けんじ」さんの3人だ。投票日は1月23日、授業当日になっている。

 公約をよく読み、周りとも意見交換したら、いざ!投票。
 体育館には投票箱や投票用紙の交付機などが用意され、明るい選挙推進協議会のメンバーが立会人を務めた。

 全員の投票が済むと、投票用紙を数える本物の計数機を職員が動かして見せた。大勢の子どもたちが取り囲んで、計数機が何度か動くたびに「わぁ」「すげぇー」。子どもたちの目が輝いている。疑問票1票は、選挙管理委員会の阪田真司事務局長が仮に判定した。

さあ、初めての投票!

アルミ製の投票箱は軽くて丈夫

計数機を見つめる目、目、目…

 

 開票結果は? 3人の票数が発表されるたびに歓声が上がる。結局、「桜けんじ」候補が51票を獲得、当選した。公約は「税金の無駄遣いをなくす」。子どもたちの判断は、辛くて厳しい。

 投票が一段落した後、選挙クイズ形式で「投票用紙はどんな材料でできているか」との質問が出た。正解は意外にも「プラスチック」。「へぇー!」の声に、選管の岩田さんは「丈夫で折り曲げても戻りやすく、機械で数えやすいからだよ」。「開票したら同数になった。さあて、どうする?」 再選挙など三択の正解は「くじ引き」。これまた「へぇー」。驚きが重なって、ワイワイガヤガヤの声が一層大きくなった。

 「政治は社会をよくするため。みんなも参加して社会をよくしていこう。主役は君たちです」「みんなの意見は違う。言わないと伝わらない。でも、みんなの意見を全部採り入れられないので、選挙を行います」。岩田さんの最後のまとめだった。

 練馬区の選挙啓発企画は2013年度から実施されてきた。今年度は文部科学省の「主権者教育」をサポート。区立小中学校だけでなく、練馬区内にある都立石神井高校、東京学芸大学付属大泉小学校とも連携して実施されている。2月3日現在10校で実施。3小学校がこれから取り組むことになっている。

 選管事務局長の阪田さんは「昨年の参議院選挙では、練馬区を含む東京都の18歳の投票率は全国的に高かった。主権者教育を実施してきたせいかではないかと思います。練馬区でもこういう授業を通じて、生徒児童に政治と選挙をより身近に感じ、主権者として考え行動してもらいたい」と話していた。
(北嶋孝)

 

【関連リンク】
・ねりまちレポーターを大募集(練馬区
・さまざまな啓発活動(練馬区
・主権者教育の推進(文部科学省
・NPO法人YouthCreate~若者と政治をつなぐ (YouthCreate
・18歳世代の投票率51.17%は低くない?~原田謙介氏が振り返る「18歳選挙権」~(BLOGOS
・選挙関連資料(4. 18歳、19歳投票状況)(総務省


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