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夜を彩る4000基の灯籠 小平グリーンロード灯りまつり

じゃぶじゃぶ公園

 小平市に古くから伝わる「祭り灯籠」の伝統を受け継ぐ第13回「小平グリーンロード灯りまつり」が8月4日に催された。夕刻から狭山・境緑道沿いの公園や広場に地口や挿し絵を描いた灯籠約4000基が灯り、盛夏の夜を美しく彩った。

 地口とは「恐れ入谷の鬼子母神」「猫にこんばんは」(猫に小判)など、成句やことわざをもじった庶民の言葉遊び。地口に合わせた挿し絵を描いた行灯(あんどん)は「地口行灯」と呼ばれ、江戸時代に始まって市中から多摩地域にも広がった。

 小平市では神社の祭礼で参道や家先に飾る風習が残っていたが、時代とともに姿を消しつつあった。地元に伝わる文化を継承しようと、子どもから大人までが楽しく参加できるイベントとして2006年に「灯りまつり」が始まり、夏の風物詩として親しまれてきた。

 

あじさい公園

じゃぶじゃぶ公園のペットボトル灯籠に点火

 

 祭りに向けて、工作教室や小・中学校の授業で木枠の箱型灯籠を作り、市役所では灯籠の展示会を開くなどして市民の参加を呼びかけた。

 この日、灯籠が置かれたのは、西武新宿線・花小金井駅-小平駅間の狭山・境緑道沿いの公園を中心に駅前、中央公園など計14カ所。

 午後6時頃から、持ち寄った灯籠の中の水に浮かべたロウソクに次々明かりがともされた。伝統的な地口行灯をはじめ、挿し絵にはアニメキャラクターのイラストや似顔絵、切り絵も。ペットボトルを使った手作り灯籠も数多く並んだ。

 緑道沿いにある小平ふるさと村では、市指定無形民俗文化財「鈴木ばやし」の定期演奏会が開かれ、獅子舞のほか、おかめや道化の面をつけた踊り手が祭ばやしに合わせて舞いを披露した。

 

小平ふるさと村で鈴木ばやし定期演奏会

 

 灯りまつりの魅力は、柔らかな灯りがつくり出す幻想的な光景のほか、作り手が遊び心いっぱいに考えた地口の面白さにある。「爺が自賛」(自画自賛)、「酒に交われば赤くなる」(朱に交われば赤くなる)、「溺れる者はワニをもつかむ」(溺れる者は藁をもつかむ)など、ふるさと村では過去の新作地口の優秀作が披露された。

 

たけのこ公園

たけのこ夜店

 

 この日は小平駅南口ロータリーで「サマーフェスティバルinこだいら」も同時開催され、夜店が並ぶ公園はスマホで写真を撮る家族連れや地口を読み上げる子どもたちで大にぎわいだった。
(片岡義博)

 

【関連リンク】
第13回小平グリーンロード灯りまつり(小平市

 

【筆者略歴】
片岡義博(かたおか・よしひろ)
 1962年生まれ。共同通信社記者から2007年フリーに。小平市在住。嘉悦大学非常勤講師(現代社会とメディア)。

 

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