小平市のセブン店頭でペットボトル回収 官民連携で資源を有効活用
小平市とセブン-イレブン・ジャパンは7月30日、「資源循環に係る協定」を締結し、市内のコンビニ「セブン-イレブン」19店舗に設置したペットボトル回収機で新たなペットボトルを再生する事業を開始した。プラスチックごみによる海洋汚染が国際的な課題となる中、官民が連携して資源の有効活用を図る。
この日はセブンイ-レブン小平仲町店で関係者が出席する協定締結のセレモニーが開かれ、回収機使用のデモンストレーションが行われた。
コロナ禍による外出自粛で家庭から出るペットボトル量は増加傾向にある。両者は今年3月、「地域活性化包括連携協定」を締結しており、回収機設置はその一環となる。
回収機の設置費用はセブン-イレブン側が負担し、小平市清掃事業協同組合が回収する。セブン-イレブン、自治体、清掃事業者などが連携した取り組みは東大和市、沖縄県、茨城県行方市に次ぐ事例となる。
市内のセブン-イレブン全29店舗のうち8月末までに19店舗に回収機を設置。利用者がキャップとラベルを取って回収機に投入したペットボトルは、自動で選別・圧縮されて回収される。利用者はペットボトル5本につき、セブン-イレブンなどで使える電子マネー「nanako(ナナコ)」1ポイント(1円)がもらえる。
小平市は「こつこつ小平『もったいない』が根づくまち」を掲げて、ごみの減量や再利用、再生使用の取り組みを進めてきた。セブン‐イレブン・ジャパンは2017年から店頭に回収機を設置して、ペットボトルの100%リサイクルに向け、744店舗の820台で3億6500万本相当を回収している(2020年2月末現在)。
(片岡義博)(写真は筆者撮影)
【関連情報】
・資源の有効活用(セブン&アイ・ホールディングス)
【筆者略歴】
片岡義博(かたおか・よしひろ)
1962年生まれ。共同通信社文化部記者として演劇、論壇などを担当。2007年フリーに。2009年から全国52新聞社と共同通信のウェブサイト「47NEWS」で「新刊レビュー」を連載。著書に『文章のそうじ術』(言視舎)など。小平市在住。