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闇夜に浮かぶ紅葉と歴史的建造物 江戸東京たてもの園でライトアップ

By in 歴史・伝統, 楽しむ on 2018年11月26日

紅葉と「前川國男邸」

 都立小金井公園内の江戸東京たてもの園(小金井市)で11月23〜25日の夜、恒例イベント「紅葉とたてもののライトアップ」が開催された。日没後、園内に建ち並ぶ歴史的建造物が色づく木々とともにやわらかな光に照らし出され、闇夜に幻想的な光景が浮かび上がった。

 たてもの園を夜間に活用するこの催しは今年で9回目を数え、毎年3日間で約1万人が訪れる。今年は告知効果と高めの気温のせいか、例年より多い約1万3000人が来園した。

 

商家や老舗店舗が建ち並ぶ「下町中通り」

 

 期間中は午後4時半の閉園時刻を午後8時にまで延長。来園者は薄闇の中を道沿いに設置した灯籠と懐中電灯の光を頼りに園内を散策した。

 歴史の重みを宿す建築物をバックにした紅葉は絶好の被写体だ。切妻屋根を特徴とする「前川國男邸」、明治時代の洋館「デ・ラランデ邸」などの前にはカメラを構える人々が並んだ。

 

たてもの文様を切り紙にして「常盤台写真場」の窓に映し出す

「万徳旅館」の白壁と2階窓には影絵が映し出された

 

 商家や老舗店舗などが軒を連ねる通りは、暮らしの道具が並ぶ店内をのぞく人々でにぎわった。最終日には「万徳旅館」の白壁に影絵を映し出し、二階の窓に昭和の町並みを捉えた映像を流す初の企画(武蔵野美術大学制作実演)が人気を集めた。

 屋内では江戸から昭和まで各時代のあかりを味わうさまざまな趣向が繰り広げられた。大正期を再現した「仕立屋」では明治末から室内で使われていたガス灯が灯され、和ろうそくやランプのあかりを体験できる催しは行列ができるほどの人気だった。

 

「仕立屋」の室内に灯されたガス灯

江戸時代の農家「吉野家」囲炉裏端での語らい

 

 江戸時代の茅葺き民家ではかまどに火が入り、揺らめく炎や薪のはぜる音に子どもたちが大喜び。炭の匂いが漂う囲炉裏端では、しっとり語らう人たちの姿も見られた。

 このほか国際基督教大学高等学校の生徒たちが作った「切り絵のランタン」や約千個のキャンドルが広場や舗道に置かれ、夜のたてもの園をさまざまなあかりが彩った。
(片岡義博)(写真:筆者提供)

 

【関連サイト】
夜間特別開園 紅葉とたてもののライトアップ(江戸東京たてもの園

 

【筆者略歴】
 片岡義博(かたおか・よしひろ)
 1962年生まれ。共同通信社記者から2007年フリーに。小平市在住。嘉悦大学非常勤講師(現代社会とメディア)。

 

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