紅葉ライトアップ鮮やか 下保谷4丁目の旧高橋家屋敷林
西東京市の下保谷4丁目特別緑地保全地区(旧高橋家屋敷林)の紅葉鑑賞会が12月6日から8日までの3日間、市の主催で開かれた。特に6日と7日の夜間、ライトアップされた紅葉を見ようと市内をはじめ立川市など多摩地域からも見学者がやってきた。
6日と7日は午後4時から7時まで屋敷林を一般開放し、紅葉したイロハモミジなどをライトアップ。8日は午前9時から正午まで。夜と昼の紅葉を見比べられる企画だった。
7日午後4時過ぎの現地はまだ明るい。駐車場に設置された地元野菜の即売所は、次々に訪れる買い物客で賑わっている。落ち葉を踏みしめながら前庭部分に出ると、青空の覗く枝葉を強いライトが照らして色鮮やか。北東に広がる竹林もまだ青々と見える。屋敷内を散策していたら、あっという間に日が落ち、ライトに照らされた紅葉だけが浮き立つ闇夜になった。子どもが木々の間を走り回る。記念撮影に忙しい若いカップル。友人らと一緒、家族連れの姿も目に付いた。
雨模様の6日の来場者は約140人と少なめ。しかし好天に恵まれた7日夜は360人を超えた。8日午前の来場者は約310人だった。みどり公園課の森下直彦課長は「用意した案内の配布部数で来場者数を把握しますが、二人連れで来ても1部しか受け取らない人たちも結構いました。実際の来場者はもっと多かったと思います。『地元なのに屋敷林を知らなかった』という方もいました。立川から来た方もいたし、町田や日野などからも問い合わせが多かった」と話していた。
地元の農産物を即売する「めぐみちゃんマルシェ・ド・ソワレ」と、市が後押しする「一店逸品」認定店による「豚汁」販売は7日、「パン・焼き菓子」などの販売会は8日に同時開催された。
この3日間、屋敷林のお気に入りスポットを写真に撮るフォトコンクールも開催。カメラや三脚持参の来場者も多かった。12月22日までに集まった作品を選び、市のホームページなどに公開する。
旧高橋家屋敷林は約 1.1ha。西武池袋線保谷駅北口から約400m、徒歩5分ほどの市街地にある。ケヤキ・シラカシ・スギなど豊かな緑に恵まれ、チョウチョやカブトムシ、セミも多い。シジュウカラやムクドリ、コゲラなどの鳥類も姿を見せる憩いの空間だった。
西東京市は2012年、この屋敷林を特別緑地保全地区に指定した。翌13年から5年計画で買収を始め、昨2017年に完了して市有地になった。今年からボランティア団体と協力しながら活用イベントを始め、4月の観桜会、タケノコ狩りを企画。今回の紅葉鑑賞会となった。
(北嶋孝)(写真は筆者撮影)
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12月8日の人出などを追加し、紅葉の写真を1枚、入れ替えました。(編集部)