Print This Post Print This Post

田無第四中と柳沢中の生徒数偏在に方向 地域協議会が報告書まとめる

By in 市政・議会, 子育て・教育 on 2019年1月23日

田無第四中と柳沢中の通学区域図(「報告書案」から)

 隣接する西東京市立田無第四中学校と柳沢中学校の生徒数が偏在する問題で、関連する小中学校の保護者や学校長らでつくる地域協議会の第4回会議が1月15日に開かれ、これまで話し合ってまとめた「検討結果報告書案」を了承した。内容は(1)生徒数の増える田無第四中は学校選択制度による受け入れを制限し、それでも不足する教室は特別活動多目的ホールを一時転用する(2)生徒数が減少する柳沢中は魅力ある学校づくり、開かれた学校づくりに取り組み、受け入れ枠の制限も検討する、など。増改築や通学区域の変更は避け、両校の教育環境の維持や地域とのつながりを考慮した。

 最終的な調整を経た「報告書」は木村俊二教育長に提出されたあと、市教育委員会がその内容を踏まえて話し合い、今後の具体的な方針が決まる。

 田無第四中(向台町二丁目)は大型マンションの建設などの影響で、このところ生徒数が増えている。報告書案によると、5年後の2024年には生徒数がピークに達して22教室が必要となり、現在の18教室から4教室増やさなければならない。一方、柳沢中(柳沢三丁目)は現在の7学級が、2026年以降は6学級に減る、と予測されている。

 

(「報告書案」から)

 

 報告書案は制度(ソフト)や施設(ハード)の両面から対応を検討した結果、田無第四中が学校選択制度による受入枠をゼロとすると、最大必要教室数は20教室となり、不足の2教室は2階の特別活動多目的ホールを一時転用することで確保できる、としている。

 教室の増築は「敷地の広さや形状から授業や部活動などの学校生活への影響が大きいことから、スペースの確保が困難」とした。その上で「通学区域の見直しは今まで構築していた地域コミュニティが崩れることも考慮しなければならない」ので「容易に変えるべきではない」と主張した。

 

生徒数が増えている田無第四中学校

生徒数の減少傾向が続く柳沢中学校

 

 生徒数が減る柳沢中は各学年ともこれまでほぼ3学級編成だったが、2018年度は2学級の学年も出るなど生徒数の減少傾向が続き、2026年から全学年が2学級編成になると試算されている。報告書は、少人数による習熟度別授業などきめ細かな学習指導、子ども、保護者、地域との合同イベントの開催など「小規模のメリットを生かした魅力ある学校づくり」「地域コミュニティの拠点として開かれた学校づくり」が重要と指摘。「将来的な生徒数推計を検証しつつ、必要に応じて学校選択制度における他校の受入枠の制限を検討する必要がある」とした。

 

(「報告書案」から)

 

 西東京市は学校選択制によって、新1年生は指定校以外に、進学する市内全ての小中学校を選択できる。各校の受入枠は、施設状況や学級数を勘案して設定する。2018年度は、田無第四中に他校から選択、入学した生徒は15人、他校を選択したのは9人だった。柳沢中は他校から選択、入学した生徒が4人、他校を選択が24人となり、対照的な結果だった。

 報告書は最後に「今後の課題の整理」として、今回は「田無第四中の生徒数の増加に伴う緊急的対応の側面があった」ため「可能な限り現地施設での対応を優先して検討を行った」と述べた。しかし「現在の小・中学校の通学区域は、適正なバランスとは言い難い」と指摘。「小学校から中学校への進学先も含めた全市的な通学区域の検討が必要」と訴えた。

 学校選択制のあり方にも触れた。「地域毎に指定校以外への進学を希望する人数に隔たりが出ており、就学人口から推計する学校規模の見通しが立て辛い状況となっている」とした上で、「今後も適切な学校運営を維持していくためにも、学校選択制度の存廃を含めた今後のあり方についての検討が必要」と提言している。

 地域協議会は田無第四中、柳沢中のほか、通学区域になる田無小学校、向台小学校、柳沢小学校、保谷第二小学校、東伏見小学校の保護者、校長らが参加した。会長は田無第四中の東山信彦校長、副会長は柳沢中の勝見俊也校長が務めた。

 市教育委員会が事前に、関係校の保護者、地域住民らと話し合ってまとめた意見なども参考にしながら、2018年7月から4回の会議を開いて話し合った。

 最終となった15日の第4回会議で、各校の保護者らがそれぞれ意見を述べた。「各地域の保護者らの意見をうまく取り入れていただいた」「軸足を子どもたちに置き、南部地域の人たちが手を携えて進む必要がある。この報告書で概ねよい」「この報告書の通りでよい。オール西東京で進めてほしい」「報告書はこの内容でいいが、校内の工事中は授業に支障が出ないように。生徒数が減少したときは元に戻して欲しい」などの声が相次いだ。会長の東山校長が「事務局と最終調整して正式な報告書にしたい」と述べて了承された。
(北嶋孝)

 

 

【関連リンク】
・西東京市立田無第四中学校及び西東京市立柳沢中学校の生徒数の変動への対応に関する地域協議会検討結果報告書(案)(西東京市Web、PDF:2,373KB
・西東京市立田無第四中学校及び西東京市立柳沢中学校の生徒数の変動への対応に関する地域協議会(西東京市Web
・西東京市立小・中学校学区域一覧(西東京市Web、PDF:155KB
・学校選択制の地域外通学者の推移(過去5年間)(西東京市Web、PDF:81KB

 

(Visited 409 times, 1 visits today)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA