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通信制高校生が滝山農業塾を訪問 東久留米市の畑で「この大根、大きい。やばい」

準備した人、おいしく食べた人も全員集合

 池袋にある飛鳥未来高校の生徒らが1月26日、東久留米市の「滝山農業塾」を訪問した。高校生10人と教員2人が午前中、市内南沢の畑で野菜を収穫。昼食は農家でけんちん汁を食べるなど楽しい時を過ごした。

 

農業してみたい」の声を実現

 飛鳥未来高校は、登校日、登校時間、通学スタイルを自由に選べる単位制・通信制の高校。体験学習の際、生徒から「農業をしてみたい」との声が出た。「近くに農園がないかと全国農業体験農園協会のホームページを見て、受け入れてくれる農園をさがしたが、良い返事がもらえず困っていた。実現できてうれしい」と引率の先生。

▽「ブロッコリーが畑になってる」

 晴天に恵まれたが、冷たい風に首をすくめながら、大根を抜く。思い切り力を入れて思わず転びそうになる子。「大きいよ。やばい、やばい。すげえよ」と、2本、3本と抜く女子。「いやだぁ、ブロッコリーが畑になってるよ」と驚く子もいる。大根1本、ネギ3、4本を収穫して、昼食会場となる榎本喜代治塾長の自宅に車で向かった。

 

こんな大根、収穫しました

けんちん汁とおにぎり

  昼食は、前日に塾生たちが準備した「けんちん汁」。ドラム缶ストーブに掛けた大鍋で湯を沸かし、醤油、煮干し、昆布の出汁に人参、里芋、大根、ねぎ、油揚げに豚バラを加え、大しゃもじでかき回す。

 湯気と煙の中、腕に火の粉が飛び、思わず「熱つっ」。すかさず「ひと皮むけるね」「もともとむけてるからな」と軽口も飛び出す。

 

大鍋で湯を沸かし、材料をかき回す

けんちん汁

 

 塾長宅に到着した高校生は「自分の食べるものは、自分でつくって」と塾生に言われ、生姜入りのおにぎりを「熱い、熱いっ」と言いながら握る。

 ビールケースの上に板をしいた即席の食堂で「いただきます」。ブロッコリーをゆで、りんごを加えたマヨネーズあえを食べて、デザートのお菓子もでた。食後の片づけも自分たちでやる。みんなで片づけると早い。そのころには、飼い犬の「富士子」もすっかり仲間入りしていた。

 

食後は野菜のレクチャーも

 食後は、農業塾のもう一カ所の畑に寄り、人参を抜く。歩いてすぐの小学校へ。塾生たちが野菜栽培を指導している小学校の 視聴覚室で、塾の世話役で野菜ソムリエでもある金子操さんが「野菜のいのちと不思議」をテーマに話す。「滝山農業塾は農家の榎本塾長も一緒になってみんなで耕し、育て、収穫する。それで長続きしている」と話し、大根を例に、野菜の命のサイクルなどを解説。最後に感想文を書いて本日の授業を終了した。

 

「眠い」のを我慢して学習

 高校生たちはほとんどが今年卒業する。「今は週1回学校に行く人、月1回の人もいる。自分の都合で行く。大学に行きたい」「一人暮らしなので、野菜は助かる」「もうすぐ試験。今日はのんびりした」「また、来たいです」との声も出た。

 

地域でも活動する「農業塾」

 滝山農業塾は、農家の榎本塾長と塾生約20人。2004年にスタートし15年間運営してきた。今では週2回、自分たちで畑をつくり、収穫する。加えて、地域の小学校の校庭畑の指導を年間通じて行っている。歩いて2分の場所に塾の畑があり、夏にはトウモロコシ、秋には大根を収穫。約100人の小学生が来園する。自分の手で抜いたネギのおいしさに感動し、「ネギが大好きになりました」という小学生もいた。地域センターで月2回開かれている「子ども食堂」にも野菜を提供、喜ばれている。
(川地素睿)

 

【関連リンク】
・飛鳥未来高校(学校法人三幸学園

 

【筆者略歴】
 川地素睿(かわじ・もとえ)
 高知県出身。東久留米市在住20年。法律事務所、旅行業を経てNPO法人に参加する。もうすぐ地域に帰ってくる団塊世代。高齢者も含めた多世代が関わるまちづくりに関心がある。

 

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