資源物の戸別収集は早期に実施を 西東京市の廃棄物減量審議会が答申

投稿者: カテゴリー: 市政・選挙環境・災害 オン 2019年2月8日

ごみの集積所は道路脇からなくなる?

 資源物の戸別収集について昨年5月に諮問を受けた西東京市廃棄物減量等推進審議会(山谷修作会長)は、戸別収集の早期実施を柱とする答申をまとめ、1月29日に丸山浩一市長に手渡した。可燃・不燃ごみ、プラスチック容器包装類は2007年秋に戸別収集となり、残っていたビン、缶、ペットボトルなどの資源物も戸別収集に向けて動き出す。

 答申は戸別収集が必要な理由として(1)路上のカゴが強風に煽られ飛散し、通行人らに接触する事故を防ぐ(2)近隣で折り合いがつかないため輪番制で自宅前を集積所にする、事実上の戸別収集に近い状態が広がっている(3)集積所まで資源物を運びきれない高齢の排出困難者への対応(4)家庭ごみの分別の向上と資源化の促進-などを挙げている。

 戸別収集開始には、市民説明会の開催、自治会ごとの出前講座、市報やホームページなどを通じて市民周知を徹底することが必要としたうえで、「『ごみ・資源物収集カレンダー』の期間が毎年10月から翌年9月までとなっていることなどを勘案し、適切な事業の実施時期を検討されたい」として開始時期の目途を明らかにした。

 

答申を受け取る丸山浩一市長(右)と手渡す山谷修作会長(中央)、一方井寿子副会長(左)(西東京市提供)

 

 資源物の出し方も答申に盛り込まれている。袋出しにするとごみの量が増えかねないので「カゴで出す」とした。カゴは「基本的には家庭にあるものでよい」が、「中身の見える、ふたのない、雨水などがたまらないもの」を推奨している。

 戸別収集を原則としながら、引き続き集積所利用も続けられるように特例措置を設ける。戸建て住宅3軒以上でグループが組める、三方がブロックで囲まれるほか敷地内にカゴが収まる、使用者全員で管理できる、などを満たすのが条件となっている。審議会の議論で、集積所収集は近隣住民が集まるため地域コミュニティー醸成の機能を果たしている、などの意見が出たことを踏まえた。

 現状と比べて、収集回数が減る品目がある。びん、缶、古紙・古布類はこれまで毎週1回収集だったが、2週に1回とする。これらの収集量がこの数年、減少傾向にあることを考慮した。ペットボトルはやや増加傾向にあるため現状通り毎週1回とした。金属、小型家電、廃食用油はこれまでと同じく4週に1回となっている。

 集合住宅の対応も課題になった。戸建て住宅の住民なら戸別収集のメリットも考えられるけれど、集合住宅は収集回数が減るだけ、との指摘が出ていた。このため回収量に応じて奨励金が交付される集団回収を推奨。特に缶類は、民間事業者による有償回収を薦めている。このほか現在使用しているカゴを譲渡できる、などを盛り込んだ。集合住宅の高齢者、障害者で排出が困難なケースは、戸別に収集する「ふれあい収集」を案内するなどの対策が必要としている。

 審議会は諮問を受けて話し合いを続け、昨年10月に答申案「中間まとめ」を公表。年末の市民説明会、パブリックコメントで市民の意見を聞いた。そのほか市議会でも議論された。
(北嶋孝)

 

【関連リンク】
・資源物戸別収集について(廃棄物減量等推進審議会:平成31年1月29日答申)(西東京Web
・廃棄物減量等推進審議会(西東京Web

 

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