施政方針に「ゼロミッション」?  「柳泉園」組合議会で謝罪、訂正

投稿者: カテゴリー: 環境・災害 オン 2020年2月20日

 東京都の東久留米市、清瀬市、西東京市の3市のごみを共同処理する一部事務組合「柳泉園」(東久留米市下里4丁目)議会の第1回定例会が2月19日に開かれた。管理者の並木克巳東久留米市長が2020年度の施政方針を述べたなかで、東京都が打ち出した「ゼロエミッション東京戦略」(排出ゼロ)を「ゼロミッション東京戦略」(使命ゼロ)と複数箇所で取り違えた。議員の指摘で並木管理者らは謝罪、訂正した。

 施政方針は「事業運営の基本方針」を述べる前段でまず、国や都の廃棄物行政に触れた。特に東京都が「2050年にCO2排出実質ゼロに貢献する」との「ゼロエミッション東京戦略」を紹介するくだりで2箇所、「ゼロミッション」とした。

 後藤優子議員(西東京市)は「エミッション」(排出)と「ミッション」(使命)の取り違いがあると指摘。「単純な間違い、勘違いかもしれないが、環境行政の一端を担う中間処理施設の基本方針を述べる中での間違いは残念だ」と述べた。

 答弁に立った鹿島宗男助役は「『ゼロエミッション』が正しい。大変申し訳ない」と訂正、謝罪した。追って並木管理者も発言を求め、「先ほど『ゼロミッション』と述べた箇所は『ゼロエミッション』だった。議長には議事録修正の取り計らいをお願いしたい」と述べた。

 昨年11月の組合議会第4回定例会で、提出した条例案に誤記があったうえ、再提出した条例案にも重ねてミスが見つかった。結局条例案は次の議会に提出し直しとなり、並木管理者と鹿島助役が給料の5%、1ヵ月の減給処分となった。この日の質疑で、昨年の議案で高校卒の初任給の額の間違いも明らかになった。後藤議員は「重ねての間違いはどうしたことか」と注意を促した。

 柳泉園組合は、構成自治体の廃棄物を共同処理するため1960年に設立された一部事務組合。特別地方公共団体なので議会があり、現在は構成3市の議員が各3人ずつ計9人で構成されている。
(北嶋孝)

 

【関連情報】
・施政方針(第1回柳泉園組合議会定例会)(2020年2月19日
・ゼロエミッション東京戦略(東京都環境局

 

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施政方針に「ゼロミッション」?  「柳泉園」組合議会で謝罪、訂正」への1件のフィードバック

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    見出しを一部、片仮名表記に変更しました。(北嶋)

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