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「世界が少し明るくなる」ように 学生2人が初の写真展

投稿者: カテゴリー: 芸術・文化 オン 2020年3月16日

写真展のチラシから(クリックで拡大)

 こういう状況だからこそ「少しだけ明るく」なってほしい-。新型コロナウイルス感染の拡大でイベント中止が相次ぐ中、そんな思いを込めた写真展「光と明の交差展」が3月19日から4日間、西東京市のひばりが丘団地内にある「ひばりテラス118」で開かれる。20代の学生2人が撮った対照的な作品約60点が初めてお目見えする。

 昨年夏、ひばりテラスのスタッフとして働いていた中村泰己さん(24)は、テラス内の生花店撮影に訪れた岡田冬馬さん(20)と出会った。2人は学部は違うけれども同じ日本大学の学生だった。中村さんは生産工学部の4年生。小学生のころからカメラに親しんでいた。岡田さんは芸術学部映画学科の2年生。「高校時代にビデオは撮っていましたが、カメラは大学に入学してから」。その後付き合いは続き、話はやがて写真展開催に。「2人の写真は対照的ですが、願いは同じでした」と中村さん。写真展のタイトルは「光と明の交差展」になった。

 

「ロミオとジュリエット」(@中村泰己)

「生命」(@中村泰己)

 

 確かに作風は対照的。中村さんの写真は花や鳥が多い。2輪の花を撮った「ロミオとジュリエット」は、「たまたま光が差してきて、ちょうどいい位置のチューリップが浮かび上がる」一瞬をとらえた。小鳥が映る1枚は、知人の別荘に行き、2日がかりで撮影した。初日は終日観察に費やし、鳥が止まる枝の位置を探した。翌日は狙い定めたポイントに小鳥がやって来るのを数時間かけてひたすら待った。中村さんは「どちらも『たまたま』が重なって、奇跡のような一瞬が訪れた」と言う。生きとし生けるものが光に照らされ、光を求める。そんな姿がきりりと浮かび、凝縮した時間が切り取られる。岡田さんは「1枚1枚のクオリティーが高い。かないません」と話した。

 

ともに写真のタイトルはない(@岡田冬馬)

 

 岡田さんは人物を好んで撮る。「初めは風景でしたが、納得できるクオリティーになりませんでした」。モデルは大学の友人や、最近はSNSで活躍する人に頼むことも多い。「会話しながら、その人の素の状態、自然な表情が撮れるように意識しています。相手が楽しむ姿をおさめるのがいちばんです」。ソフトクリームを頬ばる女性の寛いだ姿。2人の女性が談笑しながら指さす朗らかな表情。淡い色調が、穏やかに流れる日常を優しく包む。

 「世界が少しだけ優しく、明るくなるような写真を撮りたい」と岡田さん。中村さんはその言葉を引き取って「2人の写真は対照的ですけど、見る人の心を明るくしたいという願いは同じです」と語った。中村さんの「光り」と岡田さんの「明り」が交わる。写真展のタイトルはこうして生まれた。

 

写真展を開く中村泰己さん(左)と岡田冬馬さん(右)

 

 新型コロナウイルスのためにイベント中止が続く。中止か開催か。2人もギリギリまで悩んだ。決めたのは開催1週間前の3月12日だった。「人の気持ちを明るくしたい」が写真展の目標なら、その趣旨に沿って開く。コロナウイルス対策はきっちり実施する。消毒や換気も忘れない。案内状の末尾はこう結ばれていた。

 「ご来場をお待ちしております。私達の『光り』や『明り』を見つけに来て下さい」
(北嶋孝)

 

【関連情報】
・写真展「光と明の交差展」(まちにわ ひばりが丘

 

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「世界が少し明るくなる」ように 学生2人が初の写真展」への1件のフィードバック

  1. 1

    会場の名称を間違えました。「テラスハウス118」ではなく「ひばりテラス118」です。お詫びして訂正します。確認が不十分でした。そのほか表現の一部を追補し、改めた箇所があります。(北嶋)

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