明保中学校

オリジナルの「家庭用時間割」を作成 西東京市立明保中が休校中の学習支援

投稿者: カテゴリー: 新型コロナウイルス子育て・教育 オン 2020年4月21日

 西東京市立明保中学校(宮本尚登校長、東町1丁目)がオリジナルの「家庭用時間割」を作成し、臨時休校中の生徒の学習支援を始めた。時間割は週単位。初回は4月20日から24日まで。午前中の4時間分を学校ホームページに掲載。家庭でダウンロード、活用できる。不規則になりがちな生徒の家庭生活に枠組みを与え、家庭学習の成果を再開後の授業に生かす工夫も盛り込んだ試み。問い合わせもあるという。(写真は、藤棚がある明保中学校。東町1丁目)

 

 新型コロナウイルスの感染拡大で、西東京市の市立中学校9校は4月6日に始業式を開いた。しかし翌7日に予定されていた入学式は中止となり、以後臨時休校となった。週1回予定されていた登校日もなくなり、家庭学習の進め方が課題になっていた。

 

 時間割は、国語、数学、理科、社会、英語の5教科のほか、保健体育や美術、技術も盛り込まれ、事前に配布した教科書を参照しながら勉強できるようになっている。

 

 1年生は4日間、午前8時20分から40分までの「朝読書」の時間、自分で選んだ本を集中して読む。初日20日(月)の1時間目(8時45分~9時35分)は国語。教科書のページが明記され、詩の音読と感想を書くように勧める。2時間目(9時45分~10時35分)は数学。「九九を声に出して言おう。3周しよう」と呼び掛け、教科書のページを指定してまず小学校時代の「算数のふりかえり」と答合わせ。3時間目の社会、4時間目の理科も、具体的に何をするかはっきりしている。

 

1年生用の時間割(クリックで拡大)

 

 2年生、3年生も教科書を中心に展開。プリントや問題集の解き方も盛り込まれ、時にネット上のURLを示して参照し、NHKのEテレ番組を視聴して学習できるようにもなっている。

 

 文部科学省や東京都教育委員会のサイトに、休校中の支援のために用意した教科別のコンテンツや家庭学習用のモデル時間割はあるものの、どうしても生徒の自主性に頼りがち。そこで同校は、家庭でも実行出来る時間割の導入を検討。自宅勤務の先生たちもテレビ会議などを通して話し合い、学年別のオリジナル家庭用時間割を作成した。

 

 時間割は午前中だけ。「午後は、午前中に終わらなかった課題に取り組めるようにしました」と宮本校長。無理せず、実行出来るゆとりを持たせた。それだけではない。「学校が再開されたら、授業で家庭学習を振り返り、確認テストも行います」と”締め”も忘れない。家庭学習の頑張りが、再開後の授業や実績に生かす道筋をつけた。

 

明保中学校ホームページのトップ画面の一部

 

 週末の4月17日に学校ホームページ(HP)に時間割を掲載し、保護者らに一斉メールで連絡した。週末に翌週の時間割が掲載される。HPには生徒や保護者の疑問に応える「Q&A」も備え、家庭学習の行き届いた相談所の役割を果たしている。

 

 宮本校長は「保護者の方から子どもが朝起きない、どうしてもゲームに熱中しがちというお話をうかがいます。生徒の規則正しい生活を支援するために家庭学習用の時間割が必要だと考え、作成しました」と話している。
(北嶋孝)

 

【関連情報】
・家庭用 時間割表について(西東京市立明保中学校

 

北嶋孝
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オリジナルの「家庭用時間割」を作成 西東京市立明保中が休校中の学習支援」への1件のフィードバック

  1. 1

    最初の段落(リード)末尾に補足追加しました。(編集部)

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