国立精神・神経医療研究センター病院で職員1人が感染 患者との接触なし
国立精神・神経医療研究センター病院(小平市、中込和幸院長)は4月9日、センターの研究所で職員1人が新型コロナウィルスに感染していることを発表した。
発表によると、この職員は3月30日から体調不良のため欠勤し、PCR検査の結果、4月6日に陽性の報告を受けた。職員は自宅静養中で、経過はおおむね良好だという。
発症前の2週間に患者との接触はなく、濃厚接触者2人を含む職員9人(うち4人は病院職員)との接触が確認された。濃厚接触者2人はいずれも病院職員ではない。接触した職員9人は4月3日から最長10日まで自宅待機状態にあり、9日現在、自宅待機者のうち濃厚接触者の1人が発熱したほかは良好な健康状態を維持しているという。その他の職員は在宅勤務を含めて通常業務をこなしている。
同病院は院内感染対策を強化するため患者への面会は原則禁止としている。感染者の判明について「感染予防対策及び人員の減少により、医療サービスの内容に関して若干の変更を余儀なくされることをどうかご理解いただければと思います」とコメントしている。
国立精神・神経医療研究センター病院は、精神疾患、神経疾患、筋疾患、発達障害に対応する国立研究開発法人。高度専門医療研究センターとして、精神・神経疾患の臨床研究を進める中核的役割を担っている。
(片岡義博)
【関連情報】
・患者の皆様へ(新型コロナウィルス関連情報)(国立精神・神経医療研究センター病院)
【筆者略歴】
片岡義博(かたおか・よしひろ)
1962年生まれ。共同通信社文化部記者として演劇、論壇などを担当。2007年フリーに。2009年から全国52新聞社と共同通信のウェブサイト「47NEWS」で「新刊レビュー」を連載。著書に『文章のそうじ術』(言視舎)など。小平市在住。