謝罪する池澤市長

市長選挙の法定ビラ、議会で謝罪 西東京市の池澤隆史市長 市議会第2回定例会冒頭で

投稿者: カテゴリー: 市政・選挙 オン 2021年5月30日

 西東京市議会第2回定例会が5月28日に始まった。冒頭、施政方針を述べる前に池澤隆史市長が発言を求め、2月の市長選挙終盤に発行された自陣営のビラに関して「これまでいただいた市民からのご意見を重く受けとめ、平井竜一候補者をはじめ、支援されたみなさま、不快に思われた市民のみなさまに、心よりお詫びを申し上げます」と謝罪した。(写真は、「申し訳ございませんでした」と頭を下げる池澤市長)

 

  池澤市長はこのあと、「今後、私の意見、考えをしっかりと(ビラを発行した)確認団体に伝えてまいりたい。そして20万人市民のみなさまの声を受けとめ、みなさまとともに西東京市のまちづくりに邁進してまいる所存です」と述べて理解を求めた。

 

池澤市長

自席でお詫びの言葉を述べる池澤市長

 

 2月7日投開票の市長選挙で、池澤候補が約2%の僅差で前逗子市長だった平井候補を破り当選した。しかし投票直前の2月初め、池澤陣営が発行した選挙の法定ビラが相手候補の平井氏を貶めたとして問題になった。ビラには「逗子での失敗のリベンジは逗子でやってください。ここは西東京です。」「西東京市のまちづくりは、西東京市民の手で! 共産・左翼に市政を渡すな!!」などと大書されていた。

 

法定ビラ2号表

池沢陣営が選挙戦終盤に配布したビラ(表)(クリックで拡大)

法定ビラ2号裏

新聞記事を抜粋、引証した裏面。最後に反共・反左翼スローガンが見える(クリックで拡大)

 このため選挙後に開かれた臨時議会と第1回定例会で、平井候補を支援した議員らが池澤市長を厳しく追及。池澤市長も「市民や平井候補にお詫びする」「謝罪の方法を考える」などと発言していた。

 

 当選後はこの法定ビラに関して、市民から公開質問状が相次いだ。さらに2月22日、市民60人による選挙無効の申し立てが西東京市選挙管理委員会に提出された。棄却されたあとの4月21日には市民85人が東京都選挙管理委員会に審査を申し立て、現在審理中。5月14日には平井候補を支援した議員11人が池澤市長に面会を求め、平井候補と市民への謝罪、公正でフェアな選挙を求める抗議署名を提出した。これらの意見、主張では、問題となった法定ビラが「よそ者排除」の典型とみなされ、イデオロギーで恐怖を駆り立てる手段とする見方が強く打ち出されていた。

 

 今回、市議会の場で表明された市長の「謝罪発言」が、議会でどのように受けとめられるか。市民の間でどう判断されるか。まずは31日から始まる各党会派の代表質問・一般質問に関心が集まる。
(北嶋孝)

 

【関連情報】
・令和 3年 第2回定例会( 5月28日)(令和3年西東京市議会第2回定例会。開始5分ほどから市長発言は始まる)(西東京市議会本会議録画中継

 

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