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告発会見

法定ビラ発行団体の指田代表、池澤市長らを刑事告発 市民ら12人が西東京市長選挙の法定ビラで

投稿者: カテゴリー: 市政・選挙 オン 2021年6月24日

 今年2月の西東京市長選挙で、当選した池澤隆史市長側発行の法定ビラ2号が、相手候補の前逗子市長平井竜一氏に関して「虚偽の事実を公にし、または事実を歪めて公表した」など公職選挙法第235条2項(虚偽事項の公表罪)にあたるとして、西東京市民ら12人が6月23日、ビラの発行団体代表、市長らを東京地方検察庁に告発した。(写真は、記者会見で話す告発人代表の山口あずささん(左から2人目)その左が矢澤弁護士、右が森輝雄市議=衆議院第二議員会館)

 

 告発されたのは、池澤市長の支援団体「明日の西東京を創る会」の指田純代表、池澤隆史市長、保谷七緒美西東京市議会議長や、「創る会」事務局長、「選挙対策委員会」代表、同事務局長ら氏名不詳を含めて計6人に上る。

 

法定ビラ2号表

池沢陣営が選挙戦終盤に配布したビラ(表)(クリックで拡大)

法定ビラ2号裏

新聞記事を抜粋、引用した裏面。最後に反共・反左翼スローガンが見える(クリックで拡大)

 問題となったビラには「逗子での失敗のリベンジは逗子でやってください。ここは西東京市です」「共産・左翼に市政を渡すな!!」「西東京市のまちづくりは、西東京市民の手で!」などのスローガンが書かれ、池澤候補側の政策は記載されていなかった。

 

 告発状によると、これらが「平井候補を類推させることは疑う余地がない」としたうえで、「誹謗中傷」であり「虚偽の事実」と断じている。平井氏が逗子市長在任中の財政問題などを取り上げたビラ裏面の新聞記事などの引用も、「意図的な抽出が行われ」「前提条件を割愛し」「一部を意図的に切り取る」などのやり方で「事実を歪めている」としている。

 

 ビラ発行団体の指田代表に関しては「公職の候補者であった平井竜一氏に関して虚偽の事実を公にし、または事実を歪めて公にした」と告発。池澤市長はこういう事実を知りながら「ビラの発行、配布を容認し」、「(虚偽事項の公表に)関与した共謀共同正犯の疑いがある」としている。保谷氏は市長選前に、「本件ビラの内容に類似した配布物を作成し、自らの支援者に配布していることから(中略)ビラの制作から配布に至る一連の計画遂行の教唆犯ないし実行犯の疑いがある」としている。「氏名不詳の被告発人らはそれぞれ、上記事実に深く関与」したとも指摘する。

 

 公職選挙法第235条2項(虚偽事項の公表罪)は「当選を得させない目的をもって公職の候補者または公職の候補者となろうとする者に関し、虚偽の事項を公にし、または事実をゆがめて公にした者は、4年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金に処する」としている。

 

 告発人代表の山口あずささんは会見で「本来は東京都選挙管理委員会が告発するべき内容だと思いますが、その動きはありません。刑罰を望んでいるわけではなく、市長選挙をやり直すのが一番フェアだと思います」と話した。
 告発人の1人で西東京市議会議員の森輝雄さんは「こういうビラは、普通は『怪文書』と言われ、あまり相手にされません。ところが法定ビラならどんな内容でもいいということが通用してしまうと、何でもありの選挙になってしまう。こういうやり方をなんとか止めたいという思いから告発人になりました」と怒りを隠さなかった。
 同席した矢澤曻治弁護士は「本日午前9時10分過ぎ、東京地検に告発状を提出し、受理されました。今後は西東京市長選挙だけでなく、わが国の民主主義の基本となる選挙の中立、公平を盤石なものにするよう闘っていきたい」と述べた。

 

 告発された人たちのうち、指田代表は告発状の内容を知らないと明らかにした上で「この件で特に話すことはない」と述べた。1953年から3代にわたり田無駅北口で開業している指田医院の院長。2017年5月から西東京市医師会の会長を務めている。
 池澤市長は市秘書広報課を通じて「特にコメントはありません」と伝え、保谷氏は問い合わせに対し「公職選挙法に触れる内容はないと考えている」と答えた。

 

 西東京市長選挙は3人が立候補し、2月7日に投開票の結果、前副市長の池澤隆史氏(自民・公明推薦)が3万4299票を獲得し、3万2785票の前逗子市長、平井竜一氏(立憲・共産・生活者ネット、無所属議員ら推薦)との接戦を制して初当選した。票差は1514票。保谷美智夫候補は3256票だった。

 

 このビラが配布された直後から市民の間に疑問や批判の声が広がった。池澤市長に対し、市民の公開質問状も相次いで寄せられた。2月22日、市民60人による選挙無効の申し立てが西東京市選挙管理委員会に提出されたが、3月30日に棄却。その後4月21日には市民85人が東京都選挙管理委員会に審査を申し立て、現在も審理が続いている。

 

 池澤市長は5月28日に始まった市議会第2回定例会の冒頭、このビラに関して「これまでいただいた市民からのご意見を重く受けとめ、平井竜一候補者をはじめ、支援されたみなさま、不快に思われた市民のみなさまに、心よりおわびを申し上げます」と謝罪した。
(北嶋孝)

 

【関連情報】
・西東京市長選挙候補者別得票数(西東京市Web

 

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