申し入れ

市内のホールにネット配信環境を 西東京市文化芸術振興会が市長に要望

投稿者: カテゴリー: 文化 オン 2021年9月9日

 西東京市の文化・芸術活動の発表の場、稽古の場になってきた保谷こもれびホールとコール田無にインターネット配信環境を整備してほしい-。西東京市文化芸術振興会(西田克彦代表理事)が9月6日、池澤隆史市長に要望書を提出した。コロナ禍で厳しい状況に置かれた芸術関係者の切実な願いに、朗報は届くだろうか。(写真は、要望書を提出した西東京市文化芸術振興会のメンバーと池澤隆史市長=中央、左が代表理事西田克彦さん、右が専務理事の佐藤公男さん。同振興会提供)

 新型コロナウイルス感染が広がり、昨年4月から緊急事態宣言が断続的に出された。市内の公共施設も当初は閉鎖、その後も利用時間や人数の制限などが続いてきた。ホールを拠点にして活動してきた市内の文化団体、関係者は、こういう厳しい状況から模索を重ね、自分たちの活動を映像で配信するケースも珍しくなくなった。しかし、機材や操作はほとんど自前だった。

 要望書は「文化芸術の発信拠点である保谷こもれびホール、市民会館なきあと大事な練習・発表の場であるコール田無はともに、インターネット配信の環境はいまだ整備されていない」と指摘。「市内で活動するすべての文化活動団体と個人の『新たな日常の活動』のために、両施設のネット環境を早急に整備していただきたい」と要望している。

 振興会によると、市長も丁寧に対応し「WiFi設備の整備は速やかに検討したい」と前向き。コール田無は市の直営だが、こもれびホールは指定管理者(JNS共同事業体)が運営を担当している。このため「指定管理者と話し合って対応を検討したい」と述べたという。

 

西東京市文化芸術振興会メンバー

池澤市長(中央)と西東京市文化芸術振興会のメンバー(市長応接室)

 

 振興会は昨年12月、市の文化振興課とこもれびホールの指定管理者にネット配信対応の要望書を提出し、照明・録音機材や仮設アンテナの設置、光回線の導入などを求めていた。文化振興課は今年2月の回答で導入経費、制度設計、利用ルールの整備などの検討が必要だとして、「指定管理者と意見交換する」としていた。

 振興会代表理事の西田克彦さんは「先日ユーチューブで無料配信されたセイジ・オザワ松本フェスティバル(前サイトウ・キネン・フェスティバル松本)のオーケストラコンサートは約1万8000人が視聴しました。私もその1人でした。プロの芸術家は公演がないと生活が成り立ちません。アマチュアの人たちにとっても、たとえ無観客でも発表の場があれば励みになります。観客のみなさんにとってもうれしいはずです。西東京市のホールでもぜひネット環境を整えてほしい」と話していた。
(北嶋孝)(写真は、西東京市文化芸術振興会提供)

 

【関連情報】
・一般社団法人 西東京市文化芸術振興会(HP
・保谷こもれびホール(HP

 

北嶋孝
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市内のホールにネット配信環境を 西東京市文化芸術振興会が市長に要望」への1件のフィードバック

  1. 中川航一
    1

    振興会、いい活動してますね。他にもIT化の面で、西東京市は遅れていると思います。
    願わくば、田無南口にコンサートホールの建設をめざして活動してほしいです。

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