日の丸と消毒液 初詣で再発見【Photo歳時記】
正月は毎年、地元の神社に初詣に出掛けてきた。今年も住吉町の尉殿神社にお参りした。自宅からゆっくり歩いて10分余り。ひばりヶ丘駅から住宅街を抜ける道の往復で日の丸と消毒液が目を引いた。見過ごしていた風景から、珍しい風物を発見した気分になった。
元旦は祝日。幼いころからの感覚では「旗日」だった。しかし隣近所に「旗」はない。わが家もご無沙汰している。元旦の午後2時半過ぎから踏切を跨いで歩く道々、周りをキョロキョロしていた。その間に見かけた日の丸は1本だけ。ひばりヶ丘駅前の交番にひるがえっていた。よく見ると、折り目がくっきり。お披露目を待つ期間が長かったのかもしれない。
神社でもうひとつ、気が付いた。手水場に、水が流れていない。代わりに、消毒液が置かれていた。うん? 去年もこうだったのだろうか。近くのお札所で、破魔矢を補充している年輩男性に聞いた。「去年もコロナだったから、水は流れていない。消毒液だけだったよ」。昨年気付けなかったのが恥ずかしい。
端午の節句に、住宅街で鯉のぼりを見かけなくなってから久しい。郊外から子どもの姿がまばらになったので分からないではない。しかし、日の丸が、子どもの多寡と関連するとは思えない。ほかの神社がどうかはまだ探索していない。
(北嶋孝)(写真撮影は筆者)
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