「おさがりひろば」がママたちに人気 西東京市でベビー&キッズ用品の交換会

投稿者: カテゴリー: 暮らし子育て・教育 オン 2023年1月13日

 西東京市南町5丁目にある多世代交流施設・地域の居場所「どんぐり」を拠点にするベビー&キッズ用品の交換会「おさがりひろば」がにぎわっています。この施設を運営している富沢このみさんが活動を紹介しながら、若い親たちが集まる人気のヒミツに迫ります。(編集部)

 

 「おさがりひろば」というのは、ベビー&キッズ用品の交換会のこと。子どもは、どんどん大きくなるので、すぐにサイズが合わなくなる。そこで、自分のところで要らなくなったけれども、まだきれいで、捨てるのはもったいないものを提供し、代わりに、同じような思いの人から、今必要なサイズのものを得るという仕組みだ。いろいろなところで主催され、やり方もいろいろあるようだ。

 開催しているのは、大倉育美(31)さん。大倉さんは、インターナショナル・スクール出身。英語と中国語のバイリンガルで、かつ保育士の国家資格も持っている。もともとは、港区でベビーシッター兼家庭教師をしていたが、体調を壊し、気分転換で始めていた「おさがりひろば」をメインのライフワークにしようと舵を切った。

 

大倉育美さんと「べビくま」

大倉育美さんとインスタグラムの「べビくま」

 

 以前、中野区に住んでいた時も、託児付きの骨盤矯正サロンを借りて小規模にこの催しを開いてきた。西東京市に引っ越してきて、場所を探していたところ、西東京市の創業サポート施設「リップル西東京」の紹介で、田無駅近くのどんぐりの2階2部屋を月極めで借りることになった。

 新生児から140cmまでの子供の服のほか、靴、肌着、おむつ、日用品、おむつ、離乳食などを販売していている。これらは、不要になった方が洗濯後、持ち込んでくれたものだ。持ち込みした方には、購入した金額から100円差し引く。基本有料だが、無料コーナーを設けている時もある。正月明けに実施した詰め放題は、用意した袋50枚が無くなるほどの人気だった。

 中野の時よりも、広いスペースなので、子どもたちの遊びの場も提供したいと、折り畳みのアスレチックやおもちゃも用意した。

 どんぐりで開くのは2022年5月から。集客は、基本インスタグラムで、「bebikuma」というタイトル。今年1月12日現在のフォロワーは437人。「おさがりひろば」が開催される日には、毎回、朝9時からママの自転車やベビーカーが駐車場に所狭しと並ぶ。必ずしも近くの人とは限らない。大倉さんによると、ひばりが丘、谷戸はもちろん、中野からの常連さんのほか、町田市、埼玉県の蕨市、横浜市の鶴見などから電車でやってくるママもいる。パパが一緒のこともある。多い時には、2日間で70~80人くらい集まるほどだったという。

 

おさがりひろば

「おさがりひろば」で販売される品々

「おさがりひろば」の様子

「おさがりひろば」の様子

 ここを利用するのは、育ち盛りの子供服や靴などを手に入れられるので助かるという基本的なニーズに合っているからだが、それに加えて、子どもたちを安心して遊ばせられるという理由も大きいという。市の子育て広場は、0~3歳児なので、子どもが2人いて上の子供が4歳児以上だと連れて行けない。逆に児童館は、0~18歳となっているものの、大きな子供たちが走り回るので、0歳児を安心して連れて行きにくいのだという。

 中野からの常連さんは、彼女のおもてなしの心配りが素晴らしいのだという。毎回厳選した飲み物(ウエルカムドリンク)を用意し、企業の試供品を見つけては提供してくれるので、新しい情報が得られるメリットもある。また、一般的に中古品の値付けは難しいが、彼女の値付けはとても適格だとのこと。

 「おさがりひろば」は、月1回2日ぐらいのペースだが、開始前と開始後は、衣類の整理・分類・値付けなど、彼女は、夜遅くまで作業している。最近では、フリーランスの保育士資格のある友人たちに声を掛け、「産前産後のママのためのヨガ」「育児・ベビーマッサージ教室Twinkle」「親子ワークショップ*そらまめ」「パンチニードル」など、さまざまな講座を始めた。また、元保育士のカメラマンが始めた、赤ちゃんの「はだかんぼ撮影会©」も人気だ。

 大倉さんは、こうしたさまざまな講座やイベントをプロデュースするだけでなく、保育士の資格を生かし、教室を開いている間子どもの世話もしてくれるので、ママたちは、安心して講座を楽しめるというわけだ。
(富沢このみ)

 

【関連情報】
・おさがりひろば ベビくま(instagram
・どんぐり(HP

 

富沢このみ

富沢このみさん

【筆者略歴】
 富沢このみ(とみさわ・このみ)
 1947年、東京都北多摩郡田無町に生まれる。本名は「木實」。退職、母の介護を経て、まちづくりに関わる。2012年より田無スマイル大学実行委員会代表。2019年より、多世代交流・地域の居場所「どんぐり」オーナー。2020年にフェイスブック仲間と「西東京市カルタ」完成。2020年より下宿コミュニティセンター管理運営協議会代表。2021年度より下宿自治会会長。

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