小平市でパブリックコメントに把握漏れ 2018年度以降に23件
小平市は5月22日、計画策定や条例制定の市民意見公募手続き(パブリックコメント)で市ホームページに寄せられた意見の把握に漏れがあったと発表した。確認ができた2018年度以降、意見を公募した案件で計23件の把握漏れがあった。
今年3月末、「小平市文化スポーツ推進計画」の市民意見公募に対して提出した意見の反映状況を尋ねる問い合わせが文化スポーツ課にあり、把握漏れが判明した。他の公募手続きも調査したところ、2018年度から2022年度まで市民意見公募手続き29件、寄せられた意見862件のうち、「国史跡鈴木遺跡保存活用計画」や「小平市環境美化の推進に関する条例 (仮称)」など3つの計画と2つの条例で計23件の把握漏れが見つかった。2018年度以前についてはホームページのリニューアルの際にデータを引き継がなかったことから確認できなかった。
担当職員が関連のホームページ作成マニュアルに基づく操作を十分認識していなかったのが原因。人事異動によって担当職員が代わり操作に慣れていなかったり、経験や勘に基づいて操作したりしていたこともミスを招く原因になったという。
把握から漏れた意見については、計画や条例に「既に反映済みのもの」「反映しないもの」「参考意見として扱うもの」に区分して市のホームページで公開している。
小平市は「市民意見公募手続を十全に行えていなかったことを市として大変重く受け止めており、貴重な市民の皆様の意見の把握を漏らしてしまったことを謹んでお詫び申し上げるとともに再発防止に努めます」とのコメントを発表。ホームページのパブリックコメント機能の改善やマニュアルの改善などの再発防止策を実施するとしている。
小平市自治基本条例は計画の策定・変更や条例の制定・改廃について市は市民に「参加をする機会を保障する」と定め、その具体的方法として市民意見公募手続きの要綱を定めている。
問題発覚を受けて市は4月27日付で意見公募参加者におわびの文章と対応の結果を郵送。4月28日、小平市議会は問題を「由々しき事態」として、小林洋子市長に「再発防止策を市職員全体にあらためて周知、徹底し、市民にその内容を公表すること」を申し入れていた。
(片岡義博)
【参考情報】
・市民意見公募手続における意見の把握漏れについて(小平市)
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