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水銀混入量は約170g以上 柳泉園組合の第2回水銀調査対策委

投稿者: カテゴリー: みどり-環境 オン 2016年8月10日
柳泉園組合クリーンポート

ごみ焼却施設(右側)と煙突

 西東京、東久留米、清瀬の3市のごみを共同処理する施設「柳泉園組合」(東久留米市下里4丁目)で昨年9月、焼却炉から高濃度の水銀が検出された問題で、外部の専門家らを交えた「水銀混入調査対策委員会」(宮川正孝委員長)の第2回会合が8月1日に開かれた。混入した水銀は約170g以上と推定できたが、原因は不明。煙突から大気中に排出した水銀濃度は最大で0.00236μg/㎥と推定され国の指針値(年平均0.04μg/㎥以下)を下回った、などの結果が報告された。同時に、水銀濃度分析計の測定データが揃っていない状況も明らかになった。

 同組合の説明によると、事故後に定めた自主規制値(0.05mg/㎥N)に達する水銀混入量を試算したところ、1時間当たり約17gとなった。単純計算すると、ごみ1トン中に約4g以上の水銀が混入すると自主規制値を超える恐れがあるという。実際に排出した水銀量は約170g以上と試算した。

 3市から運び込まれるごみのうち、排出源と見られる製品の水銀含有量を調べると、水銀170gに相当するには蛍光管2万4300本から2万8350本、乾電池1万7000個、水銀体温計は227本から142本、水銀血圧計はほぼ3.5個などだった。

 組合側は「排出源と見られる製品は特定できなかった」としながらも、「蛍光管や乾電池などを大量に燃やすことは考えられない」と説明し、事実上「水銀血圧計の混入」を示唆した。

水銀濃度の時系列変化(クリックで拡大)

水銀濃度の時系列変化(クリックで拡大)

 

 提出された資料「水銀濃度の時系列変化」によると、9月1日午前8時台に高濃度水銀を検出して以降、水銀濃度分析計が連続で「測定」モードになっていたのは午前9時から10時の1時間と、同日夜9時以降。午前10時から夜9時までの11時間は基本的に計器が「点検」モードに切り替えられ、測定状態になっていなかった。

 技術課によると、同日朝は最初、計器故障を疑った。午前9時から10時まで1時間平均値は0.14mg/㎥Nと高濃度の水銀を計測。「瞬間的には分析計の表示限界値0.5mg/㎥Nを超えた」(佐藤元昭課長)という。

 

モニター画面で計測器のデータをチェックする中央制御室

中央制御室のモニター画面で計測器のデータをチェックする

 

 間もなく点検のため測定機器業者が来て分析計は停止へ。「分析計に問題ない」と報告を受けたあともそのまま。「測定」モードに切り替えたのは夜9時以降だった。その後は2日午前零時~1時が0.07mg/㎥N、1時~2時が0.04mg/㎥Nを記録。その前後は水銀を検出していないという。

 分析計は、異常があればアラームが鳴りメッセージを発する。その計測データはモニター(画面上)に表示されるが、システムの「日報」に記録されるのは1時間平均値だけ。瞬間的な記録はモニターで見えるけれども、一定期間が経つと消去される仕組みになっている。このため1日午後2時、4時、4時30分、7時に、職員が手元に記録した「瞬間的な水銀濃度データ」はすでに消去され、保存されていない、という。

 計測データが十分でなかった点について佐藤課長は「その当時、国の水銀規制値はなく、柳泉園組合も対応マニュアルなども用意していなかった。あらためて点検し、対応策を検討している」と話している。
(北嶋孝)

 

【関連リンク】
・柳泉園組合水銀混入調査対策委員会(柳泉園組合

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