小学1年生に体罰 教師は減給処分
西東京市の市立小学校で2月下旬、授業中の小学1年生が担任の教諭に顔を叩かれ鼻血を出した。報告を受けた東京都教育庁は3月16日、この教諭を減給10分の1、1ヵ月の処分にした。同月23日に開かれた西東京市議会の予算特別委員会(二木孝之委員長)で、市教育委員会が藤田美智子氏(公明)の質問に答えた。
教育指導課の田中稔課長らの説明によると、2月21日午前11時50分頃、授業中に言うことを聞かなかった小1男子の頬を、教諭が手のひらで叩いた。その後、校長に報告。校長と教諭が叩かれた子どもに謝り、母親にも事態を説明、謝罪した。
翌22日夜、臨時保護者会が開かれ、校長や教諭が事実と経緯を説明し、謝罪した。田中課長は「保護者から厳しい指導が必要だとの声があったけれども、校長は(厳しい指導と)体罰とは別の問題だと話した、との報告を受けた」と語り、「詳細はこれ以上、差し控えたい」と述べた。
質疑の中で、その教諭が学級運営で悩み校長らに相談。校長も市教委に報告、相談していたことが明らかになった。田中課長によると、昨年11月中旬、その小学校長から「担任の言うことを聞かない子どもたちの状況が(小1のクラスに)発生している」との相談を受けていた。市教委は状況を確認し、元中学校校長の地域教育協力者(非常勤)が緊急対応していた。田中課長も「1月にその学級を見たが、そのときは大人がいたせいか、落ち着いていた」と話している。
体罰が起きたことを受けて市教委は、3月を体罰防止月間と臨時に定め、市内全教職員を対象に体罰防止を徹底するよう研修を実施している。
藤田氏は最後に「保護者らの話を聞くと、この学級はこれからも注意と支援が必要だと思います。いじめの芽があるのではないかと心配する声もありました。この件をきちんと検証し、特段の配慮と適切な対処をお願いします」と述べた。
(北嶋孝)
【関連リンク】
・教職員の服務事故について(2017年3月16日、東京都教育庁)(PDF 148KB)
記事中「学習支援員」とあったのは「地域教育協力者」でした。確認不十分でした。24日昼過ぎに関係箇所を訂正しました。関連リンクに東京都の処分発表を追加しました。(編集部)