「合築複合化」に請願・陳情が集中 西東京市議会12月定例会
11月30日(月)から始まった西東京市議会第4回(12月)定例会に、市民の請願と陳情が計9件提出された。そのうち半数を超える5件が、中央図書館、田無公民館、市民会館の「3館合築複合化」問題を取り上げ、身近な公共施設の移転、複合化に危惧や反対を表明していた。
請願は1件で「田無公民館・中央図書館の市民会館への『合築複合化』の再考を求める市民の会」(鈴木治夫代表)ほか19団体と503人が提出した。
趣旨説明では「(田無公民館・中央図書館は)通勤・通学や買い物帰りに、高齢者でも親子でも立ち寄れるようにと建設された」と指摘したうえで、「利便性が大きく損なわれる」ので「現在地から移動させないでください」と訴えている。紹介議員は、納田さおり(無所属)、後藤ゆう子(生活者ネットワーク)の2議員。
陳情は4件だった。「西東京 自然を見つめる会」(中村賢司代表)の陳情は、中央図書館・田無公民館は駅や商店街に近いのに(移転で)利便性が失われるのは納得がいかない、合築で狭くなり機能低下が予想されるなどと述べ、「現在の場所で存続させることを要望」している。
「新町合築を考える会」(中村智子代表)は「3館合築案は、田無駅南側に文化施設と自治の拠点の空白地帯をつくってしまう」と懸念し、「図書館・公民館は田無駅南側に残す」よう求めている。
同じ新町の土井節子さん、大森拓郎さんほか288人の陳情は、(3館合築複合化の)根拠や経緯が「あまりにも唐突で不透明」などと指摘。「結論を急がず、慎重に再検討すること」を求めている。
「西東京風の会」(小林力代表)の陳情は「(3館合築プランを)市民合意がないまま策定した」として、「丁寧で大々的な市民説明会の実施」を求めている。
第4回定例会の会期は12月17日(木)までの18日間。請願1件と陳情3件は7日の文教厚生委員会で、残りの陳情1件は同じ日の企画総務委員会で審査される予定。
(北嶋孝)
【関連リンク】
・田無公民館・中央図書館の市民会館への合築複合化案に関する請願(「『合築複合化案』の再考を求める市民の会」ほか、請願第6号)
・中央図書館・田無公民館を現在の場所に存続させることの陳情(「西東京 自然を見つめる会」、陳情第24号)
・3館合築複合化に関する陳情(「新町合築を考える会」、陳情第26号)
・西東京市合築複合化にかかわる陳情(土井節子さん、大森拓郎さんほか、陳情第27号)
・3館合築複合化案に関する陳情(「西東京風の会」、陳情第23号)
・請願・陳情の提出方法(市議会)