楽しく環境を学ぶ アースデイフェアin西東京
遊びを通して環境について考え行動する「アースデイフェアin西東京」-みんなで創ろう、考えよう、子ども・環境・未来-が、5月28日(日)、西東京いこいの森公園で開かれた。13回目を迎えた今回は、初となるステージも設けられ、約3500人の来場者で賑わった。西東京市主催の環境フェスティバルも同日開催された。
アースデイは、環境啓発に関する世界的なイベントで、日本では1990年から始まり、西東京市では2003年、旧東大農場、エコプラザ西東京を会場に開催された。
今年は、市内で環境活動などを行う約30団体が参加。NPO太陽光発電所ネットワーク東京地域交流会のブースでは、ソーラーパネルの蓄電気で走らせる手作り鉄道模型の電車を、子どもたちがかわるがわる運転。「太陽の電気で電車が動くのが面白い」と目を輝かせていた。
また、東大農場・演習林の存続を願う会は、シュロの葉で手裏剣の編み方を教えたり、バッタ作りの見本も見せたりした。子どもたちも手裏剣作りにトライ。草原で力作を飛ばして遊んだ。
公園事務室の中では、大気測定西東京連絡会が、NO2(二酸化窒素)の測定実演などを行った。捕集液を染み込ませた、ろ紙が入った簡易測定カプセルを使い、小学生らは、熱心に検査体験をしていた。
今年初参加の団体も少なくない。学習機会に恵まれない子どもたち対象の無料熟「稲門寺子屋西東京」を運営する西東京稲門会は、会員手作りの手芸品、食器、不要になった書籍などを販売。売上約3万円は、同寺子屋の運営費に当てるという。
絶滅危惧種になった紫草(ムラサキ)を育てようと、今年2月に発足した西東京紫草友の会も初登場。種をまき、芽が出た鉢を展示。交流する三鷹グループ育生の紫草の鉢は育ちがいい。伸びた葉の先に可憐な花が咲き、訪れる人を引き付ける。「小さいころ見かけた」「東大農場にも昔あったはず」など貴重な証言も寄せられた。
原っぱ広場のステージでは、人形劇やキッズダンス、けん玉の演技、ベリーダンス、福島県出身のシンガーYUKARIの歌声などが披露された。草原に立つ出演者を囲む人たちから拍手が起きた。
実行委員会会長の柴公倫さんは「たくさんの方に来ていただいてよかった。楽しんで環境保全の大切さを理解していただけたのではないかと思います。お子さんの参加も多かったのは嬉しかった」と話していた。
(柿本珠枝)
【関連リンク】
・2017アースデイフェア in 西東京(facebook)
【筆者略歴】
柿本珠枝(かきもと・たまえ)
旧保谷市で育ち、現在西東京市田無町在住。1998年(株)エフエム西東京開局から携わり、行政や医療番組、防災、選挙特番など担当。地域に根差した記者としても活動している。