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平櫛田中彫刻美術館で人形浄瑠璃 一糸座の舞台を庭から鑑賞

By in 歴史・伝統, 楽しむ on 2018年10月8日

「八百屋お七」の人形をあやつる結城一糸座長

 小平市平櫛田中彫刻美術館(小平市学園西町)で10月6、7日、糸あやつり人形「一糸座いっしざ」による人形浄瑠璃が上演された。両日で約400人が訪れ、立ち見が出るほどの盛況ぶりだった。

 平櫛田中(1872〜1979年)は近代日本を代表する彫刻家。代表作は6代目尾上菊五郎をモデルとした「鏡獅子」で、国立劇場ロビーに展示されている。晩年を小平市で過ごし、玉川上水のそばにある旧宅の地に展示館を新築して美術館とした。

 一糸座は380年以上続く結城座の流れをくむ糸あやつり人形劇団。2005年から小平市内に事務所と稽古場を構え、国内外で古典・新作を上演してきたが、地元の人々にその存在を知ってもらおうと、昨年の「小平ふるさと村」公演に続き、今回の公演を企画した。

 

一糸座の糸あやつり人形

「田能久」の上演

 

 上演したのは、歌舞伎や浄瑠璃の名場面として知られる「伊達娘恋緋鹿子だてむすめこいのひがのこ八百屋お七」の「火見櫓ひのみやぐらの場」と、古典落語に材を取った「田能久たのきゅう」の2演目。書院造りの邸宅を舞台に人形芝居を繰り広げ、観客は庭園に座って鑑賞した。

 観客は子どもからお年寄りまでさまざま。遠方よりの来場もあったという。客席からは時折、感嘆の声や笑い声が上がリ、庭からの観劇を堪能していた。

 

庭から人形浄瑠璃を鑑賞

 

 一糸座の結城一糸座長は「父の結城雪斎(10代目結城孫三郎)は6代目尾上菊五郎に可愛がられ、6代目の『鏡獅子』のすばらしい彫刻があると聞かされていました。ゆかりある場で人形を遣うことができるのは思いがけない幸せです」。

 平櫛田中の孫の平櫛弘子・同美術館長は「田中は若い頃から文楽に親しみ、自ら人形を収集するほどの熱の入れようでした。今回の公演にも大変な縁を感じます」と話していた。
(片岡義博)

 

【関連リンク】
糸あやつり人形一糸座
小平市平櫛田中彫刻美術館

 

【筆者略歴】
片岡義博(かたおか・よしひろ)
 1962年生まれ。共同通信社記者から2007年フリーに。小平市在住。嘉悦大学非常勤講師(現代社会とメディア)。

 

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