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仲間募集中!来年も続けたい 東久留米ドキュメンタリー映画祭

By in 芸術・文化, 楽しむ on 2018年10月27日

映画祭ポスター(クリックで拡大)

 2012年から毎年開かれてきた「東久留米ドキュメンタリー映画祭」は、「市民の投票により、市民が見たい映画を選ぶ」運営で知られてきました。ところがユニークな市民参加方式が、今年は実行委員会選定に変わりました。映画祭のこれまでと今を追った、川地素睿さんの報告です。(編集部)

 

 10月7日、都立六仙人公園(東久留米市中央町)で「麦の収穫祭」が開かれた。東久留米で採れた麦の魅力を発信しようとするイベントに、マルシェや音楽会、小麦体験コーナーなどに交じって、東久留米ドキュメンタリー映画祭も出店を開いた。オリジナルの黒猫バッチを販売し、次回の上映実行委員を募集した。テントの周りに黒い幕を張り巡らして映画を上映。大勢の子どもたちで賑わった。

 

会場入り口にポスターが

 

 東久留米市ドキュメンタリー映画祭は毎年開催され、7回目を迎えた今年は東久留米駅近くの成美教育文化会館で9月22日(土)に開催された。映画祭実行委員会が推薦する3作品を上映し、130人が映画を楽しんだ。

 上映されたのは、「ずっと、いっしょ」「ザ・トゥル―・コスト」「カンタ! ティモール」の3作品。命は生れ、育っていく。その過程を夫婦の日常から描く日本の作品。ファッションのコスト競争を支えているのは誰か、を問うアメリカ映画。30年を超える他国の支配の中で、東ティモールの独立への思いを、歌にのせて描く日本人女性監督の作品。

 今回の上映作品を投票方式ではなく実行委員会で選んだ理由を、実行委員長の秩父誠さんは「観客が少なくなった。来年も続けたいが、今年最後になるかもしれない。それで、ほんとうに自分たちが見てほしい作品を選んだ」と話す。

 

「映画が好きで続けてきた」と話す秩父誠さん(クリックで拡大)

 ドキュメンタリー映画祭を始めたのは、2012年。それまで東久留米市の南部地域センターなどで名作の無料上映会を開催してきた秩父さんに、当時の地域センタースタッフから声がかかったのがきっかけだった。

 「市民の手で作品も選びたい」と、実行委員も市民から募集した。集まった実行委員から上映作品を投票で選ぼうという声があがって、アンケートで選ばれたのが「祝の島」「うまれる」「ちづる」「月明かりの下で」の4本で社会性の強いドキュメンタリー映画だった。その後も「ヤクザと憲法」や「よみがえりのレシピ」など話題になった映画も上映、28本の映画を上映したことになる。

 「ドキュメンタリー映画はあまり見なかった」秩父さんが実行委員長になり、市役所や地域センターなどでアンケート用紙を置いたり、駅や街頭で見たい作品にマークをつけてもらったりして、多い時には2000人を超える人たちが参加。その結果で上映作品を決めた。当時は地域センタースタッフたちの協力もあり、地域センターホールを会場にできた。チケットもほぼ完売、いつも満席だった。

 「こんな映画は初めて。生き方を考えさせられました」「すごかったです。感動しました」。映画を見た人の声に励まされて映画祭を続けてきた6年間だったが、地域センターのスタッフも変わり、広報が行き届かないこともあって、ここ3年ほどは観客が減ってきた。いまは、一般の会場を借りているので、費用もかかる。

 秩父さんは今回の上映で、特に東ティモールの現状を描いた「カンタ! ティモール」(歌え! ティモール)を推薦した。オランダやインドネシアによる一方的な虐殺、それに日本企業が加担していた事実。暴力でなく平和的な示威と歌で独立と自由を手にした映画をみた人が「何も考えないでここにきた。今までのように生きてはいけないと感じた」「しばらく立ち上がれなかった。わたしも仲間になりたい」という声に励まされたという。

 

衣服の物々交換

東ティモールのコーヒー販売

 

 上映を支えているのは30代から80代の市民約20人。映画をみて参加したいと仲間になってくれた若い人もいる。

 

ボランティア募集のチラシ

上映会場にも、衣服の物々交換をすすめる「EXCHENGES」や東ティモールのコーヒーを販売する東久留米市の喫茶焙煎工房「ロアン」などが出店、ひばりが丘団地にある「まちにわ」など10店が広告も出した。

 学生時代には「一日に5、6本の映画を見た」という秩父さんは、市内や清瀬、東大和、東村山などで名作の上映会を続けている。「いろいろあるけれど、応援してくれる人たちもいる。東久留米でドキュメンタリー映画祭をつづけたい」と話した。
 実行委員会では、次回の映画祭を一緒につくる仲間を募集している。
(川地素睿)

 

【関連リンク】
・東久留米ドキュメンタリー映画祭(HP

 

【筆者略歴】
 川地素睿(かわじ・もとえ)
 高知県出身。東久留米市在住20年。法律事務所、旅行業を経てNPO法人に参加する。もうすぐ地域に帰ってくる団塊世代。高齢者も含めた多世代が関わるまちづくりに関心がある。

 

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