小出蒐さんの切り絵展「わがまち『25』の風景」 ひばりが丘PARCOの25周年企画
西東京市在住の切り絵作家小出蒐さんの作品「切り絵で描くわがまち『25』の風景」が、西武池袋線ひばりヶ丘駅前の「ひばりが丘PARCO」店に展示されている。切り絵独特のくっきりした輪郭と鮮やかな色彩の25作品。市内の街角、歴史的な建物、風物、人物を浮き彫りにしている。公開は11月4日まで。未見の方はこの週末が最後のチャンスとなる。
この展示は、PARCOが10月19日から開いている「ひばり文化祭」の目玉企画の一つ。店の入口にPARCO店を描いた小出さんの作品を掲げているほか、4階通路に25点の切り絵作品を展示した。大型の案内マップには作品で取り上げた場所が示され、ほぼ市内全域に散らばっている。
「新聞のカレンダー用に描いた作品です。今回ひばりが丘PARCO25周年でしょう。それで25枚を選びました」と小出さん。「その場所や建物を忠実に描きとめるようにしました」と話している。
国史跡に指定された下野谷遺跡、多摩六都科学館、東大農場、千川上水、田無神社などのほか、中原小学校の入学式、尉殿神社の狛犬、天神社の彫刻、文理台公園の花火なども人物と一緒に描かれている。
「これは気に入ってるんです」と小出さんが指したのは、「尉殿神社の狛犬」だった。着物姿の若い女性二人の頭上に狛犬がいる。のぞいているのはおみくじだろうか。「目がおもしろいでしょう」とにっこり。西武柳沢駅踏切の1枚も印象に残る。「踏切番の方と話しました。子どもやお年寄りにも手を差し伸べてました」と言う。いずれも現場に足を運び、温かな視線で地元の風景をとらえている。
作品とともに、小出さんの切り絵著作「平家物語絵巻」の宣伝コーナーが設けられ、通路斜向かいの書店で販売されている。
PARCO店の担当者に尋ねると、4階の切り絵展では「足を止めてじっくり見る方が結構います。TVアニメを手掛けた方だと話しているお客様もいました」と人気ぶりを話していた。
(北嶋孝)(写真:筆者撮影)
【関連リンク】
・ひばりが丘PARCO(HP)
・小出 蒐(HP)
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