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「ボヘミアン・ラプソディ」で幕開け こもれびホールで市民映画祭20年

By in 交流・共生, 芸術・文化 on 2019年9月10日

映画祭を運営する西東京シネマ倶楽部の山本恵司さん(右)八谷京子さん(中央)宍倉悠子さん(左)

 魅力的な映画を地元で上映して20年。「西東京市民映画祭」が今年も9月14日から3日間、保谷こもれびホールで開かれる。初日のメーン作品は大ヒットした映画「ボヘミアン・ラプソディ」。そのほか話題の日本映画、記憶に残る名作を連日上映。11月にはショート映画の応募作品を表彰する「自主制作映画コンペティション」も控えている。全国の映画ファン、関係者も注目する恒例のイベントだ。

 

若い人の入場に期待

 

 今年の目玉映画「ボヘミアン・ラプソディ」は、英国の人気ロックバンド「クイーン」のボーカルだったフレディ・マーキュリーの伝記作品。米国のゴールデングローブ賞最優秀作品賞、アカデミー賞主演男優賞などを受賞している。彼は1991年、HIVのため45歳で亡くなった。「伝説のチャンピオン(We Are the Champions)」や「 ウィ・ウィル・ロック・ユー ( We Will Rock You)」などのヒット曲が有名だ。

 実行委員会委員長の八谷京子さんは「話題のヒット作なので、これまで映画祭に来たことのない若い人たちが多くなるかもしれませんね」と期待する。

 

西東京市民映画祭2019のポスター(クリックで拡大)

 

 2日目は日本映画の話題作2本。役所広司主演の「孤狼の血」と、日本にやって来たミャンマー人一家を描く「ぼくの帰る場所」。西東京市在住の渡邉一孝さんがプロデュースした作品だ。3日目は「日本映画名作選」。鈴木清順監督の「けんかえれじい」と「東京流れ者」、岡本喜八監督の「独立愚連隊」と「日本のいちばん長い日」の4本が一挙上映される。

 当日入場料は大人1000円、65歳以上のシニア900円、高校生以下800円。前売りは大人・シニアが800円、高校生以下600円。地元なら交通費もほとんどかからない。

 

入場者2500人、近隣からも

 

 映画祭の運営は西東京シネマ倶楽部(山本恵司代表)が引き受けている。上映映画選びも倶楽部会員が話し合い、この数年は会員が代わる代わる実行委員長を務めるている。八谷さんは「映画祭の形が出来ているし、みなさんが協力してくれます」と感謝していた。

 代表の山本さんによると、映画「若者たち」の試写を切っ掛けに生まれた「保谷シネマクラブ」が母体となって、2000年に「こもれび市民映画祭」が開かれた。これが今に続く市民映画祭の第一歩だった。

 翌2001年に名称を改め「第1回西東京市民映画祭」が開かれた。この年、旧保谷市と田無市が合併して西東京市が誕生したのだ。2002年に若手の映画人を支援する「自主制作映画コンペティション」も始まる。以後、市民の手による自主的な映画祭が20年間、こもれびホールを拠点にして続いてきた。

 映画祭の入場者は「このところ2500人前後です」と山本さん。西東京市在住の市民だけでなく、東久留米や小平、練馬や三鷹からもやって来るという。シネマ倶楽部の会員で、4年前に実行委員長を務めた宍倉悠子さんは「年齢を重ねると、都心に気軽に出掛けられなくなる。地元で映画を見たいとおっしゃる方が多いんです」と言う。レンタルビデオやネット鑑賞が増えても、地元の大型スクリーンで映画を楽しむファンはまだ健在なのだ。

 

地元で見て語り合いたい

 

 今年は予定がないけれども、この映画祭は多彩な監督トークも有名だ。今年2月に亡くなった地元在住の佐藤純彌さんをはじめ、降旗康男、深作欣二、小泉堯史、滝田洋二郎、若松孝二、山田洋次さんら名だたる監督がこもれびホールの舞台に立った。特に山田監督の出演は2010年。「幸福の黄色いハンカチ」を見て感動した山本さんが手紙を出し、3年越しの願いが叶っての登場だった。最寄りの西武池袋線保谷駅の駅前通りとホール玄関に「黄色いハンカチ」を飾って出迎えた。

 

転送不可

山田洋次監督のトーク。聞き手は宍倉悠子さん(2010年10月10日)(山本恵司さん提供)

 

 山本さんは映画祭の草創期から取り組み、第2回から10年間、実行委員長を務めた。いまもシネマ倶楽部代表であり、全国の映画関係者と築いた信頼関係が市民映画祭の支えでもある。それでも初心は忘れない。「昭和40年代まで田無駅前にあった映画館が3館とも閉館し、西東京市にいま映画館はありません。都心に出て映画を見るのもいいですが、やはり近隣の人と地元のホールで映画を見て語り合いたい。それが映画祭に取り組む始まりでした」。隣の八谷さん、宍倉さんも大きくうなずいていた。
(北嶋孝)

 

【関連リンク】
・西東京市民映画祭(HP
・第18回自主制作映画コンペティション(西東京市民映画祭

 

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