練馬区障害者福祉施設の職員感染 濃厚接触した利用者を検査へ
練馬区は3月8日、区役所で開いた緊急会見で、区立障害者福祉施設の職員が新型コロナウイルスに感染したと発表した。感染したのは50代の女性介護支援員。濃厚接触したとみられる利用者9人はウイルスの遺伝子を検出するPCR検査を実施し、職員4人は自宅待機とした。施設は9日から16日まで臨時休業し、消毒を実施する。感染経路は不明という。
区側の説明によると、感染した職員は2月23日に37.8度の発熱と咳(せき)の症状があった。近くの医療機関で受診。解熱剤を処方され、3月1日まで自宅療養した。熱が下がったので2日に出勤して利用者の食事の世話や排泄介護の仕事に従事した。しかし翌3日に発熱したため自宅で療養し、5日に帰国者接触者外来を受診してPCR検査を実施したら、6日に陽性と判明。7日に感染症指定医療機関に入院した。「現在、熱はほぼ下がり、症状は軽い」という。
濃厚接触者には3月16日まで毎日検温するなど健康状態に注意を払い、外出を控えた上で、発熱や呼吸器症状が現れたら保健所へ連絡するようお願いした。保健所は毎日電話連絡で利用者の体調を確認する。そのなかでも施設の利用者は「念のためPCR検査を実施する予定」。職員は自宅待機となった。
施設のほかの利用者には個別に電話連絡して臨時休業を伝え、感染拡大予防策を記した文書を発送したという。
感染職員の家族関係や通勤経路、手段などは「個人を特定する恐れがある」、施設の規模や場所、利用者の態様なども「施設の特定につながり、風評被害をもたらす恐れがある」などとして、区側は「公表は差し控えたい」と述べた。
(北嶋孝)
【関連情報】
・区立障害者福祉施設職員の新型コロナウイルスへの感染について(練馬区)
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