ごみ袋の山

「エクラアニマル」がゴミ清掃 アースデイネット「春のミニフェス」と連動

投稿者: カテゴリー: 暮らし環境・災害 オン 2021年4月29日

 西東京市北原町にあるアニメ制作会社「エクラアニマル」(豊永ひとみ社長)の駐車場に、4月26日午前9時30分、マスク・手袋をして大きめのビニール袋とトング(ゴミ用ハサミ)を持った12人が集まった。近くにある谷戸新道約1.5キロの道路両側をゴミ清掃するためで、毎月1回つづけてきて13年になる。コロナで少し途絶えたが、今年1月から復活した。(写真は、成果の前で記念撮影。後列左から2人目が本多さん、その次が豊永さん)

 

 不動産屋の看板、壊れた雨どい、コンビニのごみ

 

大きなゴミ

「こんな大きなゴミがでるんですね」

 

 快晴だが風が強い。参加したのは、エクラアニマルのスタッフ、就労準備支援事業プログラムで来た人たち、カメラマン、アースデイネット参加者で道路清掃は初めてという女性。

 

 「この風だと小さなごみは飛んでしまうな」と大柄で白いあごひげを生やした本多敏行さんが言う。「子どもたちの心が豊かになる作品をつくりたい。作品をつくるだけでなく、自らそのために行動する。だから、地域の清掃も自主的にやるようになった」と話す。

 

 道路の植込みの中には紙類はもちろん、スレート製の雨どいの折れたのが1本、コンビニおにぎりなどのナイロン製の包み紙多数、メガネのつる、不動産の「⇒」の看板(赤)、発泡スチロール製の箱大きめ1つ。吸い殻多し。瓶、栄養剤、缶コーヒーなど1時間もすると大きな袋もいっぱいになった。

 

 ゴミから生活がみえる。コロナストレスも

 

 駐車場に戻り、今日の成果の前で記念撮影。いつもなら、青いビニールシートの上にごみを広げ、缶や瓶、紙、ビニール、木くずやコンクリートの破片などに分類し、市のリサイクル工場に持ち込む。今日は風が強いのでその作業は中止した。

 

 初めて参加した女性に聞いた。「エクラアニマルさんが地域の清掃をしているのは知っていた。片方の靴だけ捨ててあるのにびっくり。拾い始めると、ここにもあそこにとゴミを集めるのが楽しくなる。コンビニのごみが多い。やはりマイバックを持った方がいいですよね」

 

 豊永さんに聞くと「月1回のゴミ拾いの日にいつも同じ場所に同じ和菓子のカラが捨ててある。おしめや新しいズボン、浣腸用具などもあった。ペットのフンをそのまま捨ててある。マナーが悪いです。この人どんな生活をしているのかなと考えてしまう。工事があれば缶や瓶が大量に出るし、コロナの関係でマスクを捨てる人が多い。お酒もストロングが増えている。コンビニで買って、外で食べ、外で飲むのが増えている。コロナでストレスがたまっているのかもしれない」と言う。

 

 人と自然に優しい作品をと、自主製作も

 

エコキャップ

エコキャップも山積み

 

 (株)エクラアニマルは1982年に会社を設立してから、「日本昔話」をはじめ怪物くん、アンパンマン、美味しんぼ、ドラえもんなどを手がけてきた。その中で自然や人にやさしい作品をつくりたいと自主製作にも積極的で、ちばてつや作「風のように」や西原自然公園を描いた「さくらとサクリン」のアニメ作品も制作した。やなせたかし賞も受けた。

 

 キャラクターの「キャラ丸くん」「ドク丸くん」もつくり、地域で活躍。学校の行事やアースデイフェアにも参加した。環境保全にも熱心でエコキャップの回収も続けてきた。今年の3月15日にはアースデイネットの仲立ちで、SDGs普及に熱心な田無一中の生徒たちからたくさんのエコキャップを受け取った。

 

 アースデイネット「春のミニフェス」と連連携、秋には作品上映も

 

キャラ丸くん、ドク丸くん

キャラ丸くん(右)とドク丸くん(左)のキャラクターミニチュア

 

 今回の企画は、コロナで中止になった昨年のアースデイフェアに参加していた人たちが、継続して「つながり」を深めていこうと結成した「アースデイネット連絡協議会」(略称:アースデイネット)の「春のミニフェス」と連携した「クリーンアップ作戦」として行われた。残念ながら、緊急事態宣言発令でこれから行われる予定だったアースデイネットの屋内イベントは中止になったが、「秋に予定しているアースデイフェアではアニメ作品の上映会もやりたい」と話している。
(川地素睿)

 

【関連情報】
・アニメ制作会社「エクラアニマル」(HP

 

川地素睿
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