富士見テラス

東久留米駅の「富士見テラス」を取り壊し 「補強には多額の工事費用がかかる」と東久留米市

投稿者: カテゴリー: 市政・選挙 オン 2022年10月2日

 「関東の富士見百景」にも選ばれた西武池袋線東久留米駅西口の「富士見テラス」が、補修工事費用が多額になるなどの理由で除却(取り壊し)されることになった。東久留米市の富田竜馬市長が、同市議会第3回定例会で「駅西口昇降施設における富士見テラス部の除却」方針を報告。関連工事費990万円を計上した補正予算(第8号)が9月28日に全会一致で可決、成立して本決まりとなった。(写真は、取り壊しが決まった富士見テラス=2022年10月3日撮影)

富士見テラス

取り壊される富士見テラス部の平面図(東久留米市サイトから)

 

 東久留米駅の富士見テラスを含む西口昇降施設は1994年11月、橋上駅舎とともに完成した。しかし2020年の市議会第3回定例会で、建築基準法に定める建築確認が当時、申請されていないことが明るみに出た。調査の結果、壁面の耐力不足などが分かり、2021年10月から円型の富士見テラス部分(1、2階)や2階通路が立ち入り禁止状態となっていた。

 

東久留米駅西口

東久留米駅西口。左側が富士見テラス部1、2階(2022年10月3日)

 

 富田市長は「報告」のなかで、「壁面の補強を行うためには、それを支える建築物基礎についても補強を要することが確認され」、「『施工の難易度が高くなること』、『工期が長期化すること』、『多額な費用負担が生じること』などを総合的に勘案する必要があり、熟慮の結果、今般、除却という判断をいたしました」としている。「除却」は会計上の処理を表す用語で、建物などの有形固定資産を取り壊すことを指す。市の試算では、テラスを現況のまま補強すると7000万~7500万円の工事費が必要になるという。

 

富士山

富士見テラスから新春の富士山をのぞむ(2019年元旦撮影)

富士見テラス

富士山が正面に見えた富士見テラス(2019年元旦撮影)

 

 昇降施設部については「バリアフリーの観点から『下りエスカレーター』の設置など、利便性向上に向けた施設の導入の取組も進めてまいります」と述べるにとどまり、「富士見テラス部の除却後の方向性につきましては、除却に至った経緯を鑑みれば、先ずは、安全対策を進めさせていただき、今後、改めて考えを示してまいります」と新たな展望施設のあり方には触れなかった。

 市議会有力会派の議員の一人は「新たな(展望)施設が望ましいとみんなが考えているのではないか」と述べ、富田市長の今後の方針に注目していた。

 富士見テラスは2005年(平成17年)10月に国土交通省関東地方整備局主催の「関東の富士見百景」に選定されるほど。このテラスから西に向かって真っすぐ伸びる「まろにえ富士見通り」の先に、富士山が眺望できた。年末は山頂に夕日が沈むダイヤモンド富士、元旦は空気が澄んで美しい富士山の姿が見られると、市外からも多くの見物客がやって来て、カメラを構える人の多い人気スポットとなっていた。
(北嶋孝)(写真はすべて筆者撮影)

 

【関連情報】
・令和4年第3回市議会定例会市長報告「東久留米駅西口昇降施設について」(東久留米市
・東久留米駅西口昇降施設(東久留米市
・令和4年第3回定例会 会議結果(東久留米市

 

北嶋孝
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