旧保谷市長の都丸哲也氏死去、102歳 「憲法を生かす市政」目指し4期16年
旧保谷市長を1977年から4期16年間務めた都丸哲也(とまる・てつや)氏が8月13日、老衰のため西東京市芝久保町の老人ホームで死去した。102歳だった。葬儀は8月19日午前、近親者により西東京市のシティーホールひばりヶ丘で行われた。喪主は長男真人(まひと)氏。
群馬県出身。終戦をボルネオ島で迎え、復員後は農地改革運動などに参加。上京して学習院大学に進む。その後、保谷町議、同市議を経て、1977年に革新統一候補として保谷市長に初当選。1993年まで4期16年、市長を務めた。
福祉や教育に力を入れ、長崎と広島の被爆慰霊式典にも参加。1982年に「憲法擁護・非核都市宣言」を制定するなど「憲法を市政に生かす」取り組みを進めた。退任後も「九条の会東京連絡会」事務局代表などを務めて非核・平和運動、市民活動を続けた。
「憲法擁護」を掲げた82年の保谷市「宣言」は、市内在住だった詩人の茨木のり子さんに草案作成を依頼。その縁もあり、2021年8月、当時100歳だった都丸さんは「茨木のり子没後15年の集い」の朗読に参加し、宣言全文を読み上げた。
(北嶋孝)
【関連情報】
・人に寄り添う地方自治(「法と民主主義」2008年6月号【429号】)
・「茨木のり子没後15年の集い」 コロナ禍に100人超える市民参集(ひばりタイムス、2021年9月7日掲載)
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