「投票に行く」84% 武蔵野女子学院 高3アンケート

投稿者: カテゴリー: 市政・選挙 オン 2016年7月7日
西東京市の武蔵野女子学院中学校・高等学校

西東京市新町の武蔵野女子学院中学校・高等学校

 選挙権の年齢が「18歳以上」に引き下げられたのを踏まえ、西東京市にある武蔵野女子学院中学校・高等学校では、高校3年生約90人を対象に、選挙への関心や日本の政治課題についてアンケートを行い、授業で主権者教育の教材として活用している。

 調査は今年4月に実施。読売中高生新聞が、昨年夏に行った中高生対象の興味関心ある政治テーマを尋ねるアンケート調査を活用した。投票に行くかどうか。また、政治課題50項目から興味がある項目5つまで選び、その理由や意見を聞いた。

 18歳になったら選挙の投票に行くか、という質問には、「必ず行く」または「なるべく行く」と回答した生徒は、約84%に上り、選挙に対する関心の高さが伺えた。

アンケート用紙(クリックで拡大。末尾にリンク)

アンケート用紙(クリックで拡大。末尾にリンク)

 政治課題で最も多かったのは、「消費税などの税制改正」。「物の値段がどんどん上がり自分の生活にも影響するから」「税金がどう使われているか知りたい」などの声が上がった。

 

 2番目に多かったのは「東京五輪・パラリンピック」。テロの脅威など踏まえ「東京でやるからには成功させたい」という記述もあった。

 「女性の社会進出」「少子化対策」はいずれも上位。「保育所が足りず働きたくても働けない女性が多いのが現状。自分も将来心配」といった意見が多く、女子高生だけあって当事者意識が高かった。他にも「いじめ・不登校」などの教育問題。「介護」「年金」などの暮らしの分野にも関心が集まった。

 授業では、税制改正、社会保障については、税金が社会を支える仕組みを教え、税金がないとどうなるのかなどを話し合い、年金問題は何が問題なのかを掘り下げる。また、女性の労働については、「男は仕事、女は家庭」という性別分担労働など、人権に関わる問題を取り上げ、自分は何を大切にしたいかを考えさせた。人権については、ハンセン病なども取り上げ歴史からひもといた。国立療養所の一つ「全生園」が近隣の東村山市にあることから、生徒たちの興味は高かったという。

 アンケートを導入した武蔵野女子学院、現代社会を教える松岡千里教諭は、「主権者として一票がどのように政治に活かされるか、日本で今何が起きているか、知る必要があります。生徒には少しでも興味をもってもらいたい。今後もさまざまな課題を授業で取り上げていきます」と話していた。
(柿本珠枝)

 

【関連リンク】
・武蔵野女子学院中学校・高等学校(学校HP
・50の政治課題…中高生2万人アンケート用紙(読売中高生新聞
・「投票行く」80% 五輪 高い関心~特集「18歳の1票」 (読売教育ネットワーク

 

【筆者略歴】
柿本珠枝(かきもと・たまえ)
 旧保谷市で育ち、現在西東京市田無町在住。1998年(株)エフエム西東京開局から携わり、行政や医療番組、防災、選挙特番など担当。地域に根差した記者としても活動している。

 

(Visited 1,080 times, 1 visits today)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA