10月から「新町図書サービス(仮称)」へ 図書館新町分室利用者説明会
西東京市中央図書館新町分室が今秋閉鎖、「新町図書サービス(仮称)」に変更されることに伴う利用者説明会が(2015年)1月17日(土)午後、同分室のある新町福祉会館大広間で開かれた。この日は20数人が参加、会場は満席だった。
図書館側の説明によると、分室を閉鎖して10月からあらたに資料検索機や自動貸出機などパソコン2台を使った「図書サービス」を始める。(写真は、図書館新町分室。2015年2月1日撮影)
利用日時は火曜日から土曜日までの週5日間、午前10時から午後5時まで。これまでより週1日多く、1日当たり3時間延長される。
パソコンは福祉会館正面入り口に設置。自宅にパソコンがあれば求める資料を予約できる。ない場合はそのパソコンで予約。到着が確認できたら福祉会館事務室の窓口で受け取り、自動貸出機で各自が手続きする。新サービス開始当初は図書館職員が自動貸出機などパソコンの使い方を説明するという。道路に面して設置される返却用のブックポストは24時間利用可能。
新町分室は現在、基本的に水曜日から土曜日まで週4日、午後1時から5時までの4時間開き、中央図書館の職員1人が貸出、返却、リファレンスなどのサービスに当たっている。
閉鎖後の分室は、福祉会館の高齢者サービスに充てられる予定という。
出席者からは質問や要望が相次いだ。「小学校時代から児童館とともに、ここ(図書館分室)をよく利用して、分からないことは職員に教えてもらった。職員がいなくなれば、誰が子どもの疑問に答えるのか」「決まったことを報告するだけでは困る。市民の要望を聞いてもらいたい」「高齢者は機器に弱い。使い方が難しい」「終了時間をせめて午後6時、7時まで延ばせないか」などなど。
奈良登喜江館長らはこれらの声を受けて「市の財政がとても厳しい。行政事務の効率化、適正化を図らなければならない状況を理解していただきたい。しかし、廃止ではなく最低限の図書サービスを確保した。新しいサービスの利用方法を周知徹底したい」「中央図書館などに電話すれば、必要なことを従来通り知らせてくれる」「貸出機などを福祉会館のスペースに設置するので、終了時間は福祉会館側に合わせざるを得ない」などと述べた。
新町分室は旧田無市時代の1977年(昭和52年)新町福祉会館と新町児童館の開館に合わせて新町5丁目の複合施設内に開室。築40年近くたって福祉会館は老朽化が進み、改修工事が予定されている。
「平成25年度西東京市図書館事業概要」(平成26年7月)によると、平成25年度(2013年度)の利用登録者数は540人、年間個人貸出冊数は2万3700冊。いずれも市全体(6館1分室)の1%ほど。蔵書数が約1万5000冊と少ないこともあって、貸出件数に占める予約の割合が50%を超え、他館より20-30ポイントも高かった。
こういう状況を背景に、西東京市の「公共施設の適正配置等に関する基本計画」(平成23年11月)は新町分室を「運営形態の見直し・実施」の対象に定め、「公共施設の適正配置等を推進するための実行計画<平成26~28年度>」(平成26年3 月)は「中央図書館新町分室を図書予約サービスへの移行に向け、同一建物内にある新町福祉会館の改修にあわせ、平成27年度までに必要な措置を実行します」と明記していた。
(北嶋孝)
【関連情報】
・西東京市中央図書館新町分室(西東京市図書館)
・「平成25年度西東京市図書館事業概要」(平成26年7月)(西東京市図書館)
・「公共施設の適正配置等を推進するための実行計画<平成26~28年度>」(西東京市Web)
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